【Jリーグ】未来はどっち?
サポティスタの記事と、mixiニュースに、明るい話と暗い話の両方が出たので、紹介します。まずは、暗い方の話から。 【Sports Watch】えっ、Jリーグが3年後に崩壊? 以下引用 Jリーグが3年後に崩壊するという説が浮上しているようだ。 11日発売のスポーツ紙『東京スポーツ』によると、「3年後 J崩壊危機」との見出しで、Jリーグの収支、その40%に相当する放映権料50億円を支払うスカイパーフェクTVが、2011年をもってJリーグ中継から撤退する可能性があると伝えている。 J1、J2合わせるとクラブ数は36にまで増えたが、その一方では、J公式戦における平均観客動員数は、昨年比(一試合あたり)約2,000人も減少している現状。スカパーは、2011年までJリーグの独占放映権を持ってはいるが、同紙にコメントを寄せた大手代理店関係者は、「採算がとれない。加入者も増えないし、契約延長はないようだ。(中略)現状のままでは撤退するしかないと聞いている」と語っており、場合によっては契約終了を待たずして、中継打ち切りもあるというのだ。 中村俊輔の国内復帰がなくなり、また、来年開催される南アフリカW杯をピークに、人気低迷に拍車がかかるであろうJリーグに、羽生英之事務局長は「次の契約交渉は厳しいものになることは認識している。ただ、Jリーグはスカパーとともに共存共栄で歩んでいきたいと思っている」と話している。それでも、スカパー自体は、同紙の取材に対し、“撤退説”を真っ向から否定をしているようだが、スポンサー離れも加速し、経営を逼迫しているクラブが後をたたないなか、3年後のJリーグは一体どうなっているのだろうか。 以上ですが、出所が東スポだったので、あまり信用はしていません。ただ、 スカパーに独占契約させてしまったことについては、否定的な意見は持っていました。目先の大金に目がくらんでしまったのかもしれませんが、将来、Jリーグ自身の首を絞めかねないと危惧していました。ラグビー界も、スカパーに独占放映権を渡したがために、地上波の中継が減ってしまって、やはり敷居が高いと思われるようになり、人気が下がってしまった面もありますから。あまりにもスカパーに優先放映権を与えすぎたため、地上波での放送が減り、ライト層や浮動層、これからJリーグを見るかもしれない人からは遠くなってしまわないかと思っていましたが、どうやらそうなりつつあるようで。もっとファン層が厚くなってからならかまわないと思ったのですが、地道に増えつつあるとはいえ、まだまだファン層は厚くない中でお金を払わないと中継を見ることができないというシステムにしてしまうと、「敷居が高い」と思われないかと。しかもローカル放送にも口を出しているそうですから、僕には弊害しか見えません。それでも、登録者が増えていないのなら、誰も得をしていないではないですか。明らかにJリーグとスカパーの失敗ですよ。3年後の契約はどうなるのか。 ただ、この東スポの記事も、明確な根拠という点では弱いですね。 、「採算がとれない。加入者も増えないし、契約延長はないようだ。(中略)現状のままでは撤退するしかないと聞いている」 といっている関係者にしても、正体が分かりませんし、加入者がどのように増えていないのか、数字の推移も出していないようでは、撤退するしかないといわれても説得力がないですし、「スポンサー離れも加速」しているといっても、これも数字でどれだけの会社がスポンサーを降りたのか、それも分かりません。こういうことを言うのであれば、明確な数字をあらわしてからにしてもらいたいもの。逆に、ちょっと前までは、入場者数も、J1の数字しか出していなかったのに、いきなりJ1J2両方あわせて2000人減っていると出しているのも、意図的なものを感じます。全国ネットのマスコミ、特にTV、新聞はJリーグのことをよく見ていない傾向も強いのですけど、いい加減足を引っ張る記事ばかり書かないでいただきたい。 一方で、こんな記事も。 http://www.nikkansports.com/soccer/news/f-sc-tp0-20090807-528370.html Jクラブは地域の「重要無形文化財」という記事で紹介されていました。 こちらも以下引用です。 民間のシンクタンク、日本経済研究所(東京都)がこのほど「Jクラブの存在が地域にもたらす効果に関する調査」の結果を公表した。経済効果以上に、地域のイメージ向上や活性化などの価値が大きいとする分析結果をまとめ、「Jクラブは地域の重要無形文化財になりうる」と結論付けている。 調査はJ1の川崎F、G大阪、大分、J2の仙台、甲府、愛媛を対象に実施。経済効果では仙台が約41億円で、同じ仙台に本拠を置くプロ野球の楽天が一般に125億円とされていることに比べると大きく及ばなかった。しかし「地域が一体となって応援でき、地域での楽しみが増えた」(仙台)ことや「計り知れないほどの良いイメージを県に付与」(甲府)したことなど、数字では表せない効果を高く評価している。 また、各クラブの強みとして「ワールドカップ(W杯)仕様の屋根付きスタジアムの魅力」(大分)、「地元メディアへの露出度の高さ」(仙台)などを挙げる一方、プロ野球の阪神など「他の人気スポーツクラブの存在」(G大阪)や「母体企業がなく経営基盤が弱い」(大分、仙台、愛媛)ことなどを弱みと分析した。 Jリーグ側は今後36クラブすべてに同様の調査を実施したい考え。羽生英之事務局長は「クラブがこれをどう生かすかが大事」と、今後の地域密着活動につなげることを期待した。(共同) 調査クラブはまだ少ないとは思いますが、まずはサンプルの第一歩ということで。経済効果となると、まだまだ規模は大きくない、というよりは小さい(仙台の比較例が一番分かりやすいです)のですが、それでも徐々に地域でアイデンティティを得てきているのが分かります。「地域が一体となって応援でき、地域での楽しみが増えた」のは野球でもあると思いますが、「計り知れないほどの良いイメージを県に付与」した点は、企業名を廃したJリーグのよさが出ているのでは? ただ、やはり、阪神などプロ野球ちーむがすでにある地区では、「他の人気スポーツクラブの存在」などはプロスポーツとしては後発という弱みは出ているでしょう。特に西日本は保守的な気質のところも多いと思われるので、苦労しているでしょう。 また、今はこの形が増えてきていますが、「母体企業がなく経営基盤が弱い」のは、バックに大企業がついていないので、経営基盤には不安はあるチームも多いでしょう。ただ、大企業の支援がある形だと、企業が元気なうちはいいのですが、その会社が経営が傾いてしまうと、チームの成績は関係なくチームがつぶされてしまう恐れもあるので、大企業がバックについているからといって安心という考えはできないでしょう。ここは少ないながらも小口で支援してくれる企業を増やし、しっかり数字を計算できる経営者を呼んできて任せるなどしていくしかないでしょう。この点、大分の場合、溝畑社長が不測の事態でいなくなる、または職務遂行が難しくなると、どうなるか分かりませんが。 スポーツの価値観の多様化という点も必要になって来るでしょうが、全国メディアがまともにJリーグを取り上げてくれない中、地元メディア(これも地域によってはかなり非協力的なところも)や地場の企業、サポーターの協力、サッカーに理解があり、行動力、バランスのある経営者ががんばっていかないと。ここで挙げられたチームの中で、川崎と甲府は経営者がしっかりした理念を持って運営してきたおかげで、チーム力、地元への定着度とも上がってきましたし、仙台も後発でプロ野球チームが来てもかなりがんばっています。同じく後発でプロ野球チームが来た札幌は熱意が下がったように感じられますが、仙台はまだまだ熱は保っています。 まだ調査したチームのサンプルが少ないですし、後発のプロスポーツとして、 壁も多いでしょうが、認知度が徐々に上がってきたところも多いですし、この調査をどう生かすか、は大切でしょう。 Jリーグの未来は、いかに?