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カテゴリ:沖縄
先日、やんばるに入って来た。
やんばるとは、沖縄の北部地域の事を指す。 ここには様々な環境問題が存在し、開発を推し進めている地域でもある。 僕が尋ねた地域は、やんばるの西海岸で自然の海岸が残っている地域の一つである。 正確には、自然海岸と呼ぶに値するかどうかはわからない。 なぜなら、戦後の道路建設によってイタビシと呼ばれている岩が道路の下に埋められてしまっているからだ。 (板干瀬―イタビシ―は、厚さ約6cm~30cmの板を何枚か重ねたような岩の帯びで、砂浜に沿って続く海岸地形である。この岩は、熱帯から亜熱帯地方のさんご礁 海岸でしかみられない特有の岩で、”ビーチロック”とも呼ばれている。昔、砂浜にあった砂粒が、炭酸カルシウム(石灰)で固められたもので、いわゆる昔の海岸の化石である。) という事は、もはや人間の手が付け加えられているのである。 とは言え、非常に生態的価値が高い地域である事に変わりはない。 今、この地域で問題になっているのは道路拡張工事である。 沖縄の観光が広がりを見せる中で、インフラ整備が進んでいる。 そして、米軍基地移転による北部振興策によって、多量の税金が開発に流れている。 そのひとつが、この地域に予定の道路拡張工事と補助的駐車場の建設である。 この拡張工事によって、砂浜が消えてしまうのは確実であるのと同時に生物も行き場を失うだろう。 これは、親父の実家から見た海岸である ミドリイシやサンゴの仲間が少しずつではあるが回復して来ている。 ここには沢山の生物が存在している。 そして、それを頼りに生きて来た人々がいた。 今は、人も環境も変わってしまった。 そして、自然に頼り、その資源を大切にする事を忘れてしまっている。 僕らは、自然を破壊してきた。 自然は、それに抵抗又は適応しながら存在しているのも事実である。 そして、人間中心主義、物質主義をこれからも続けて行くのなら彼らの抵抗や適応能力は失われていくだろう。 僕に自然との付き合い方を教えてくれたこの場所を残さなければならないと強く考える。 思い出を失うのは非常に悲しい事だと思うから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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