如意宝珠を求めて、、、
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シッ シッと追い払えども平成の犬どもはその意味を解さず
2012年02月03日
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かじかむ手犬の腹にてあたためるその冷たさにもやつは尾をふる
2012年02月02日
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ご利益はあるんでしょうねどんど焼き煤閉じ氷らすフロントガラス
2012年01月11日
ガラス戸のときおり風にかったんと 炬燵の叔母はこの家とともに
はらはらと散るがごとくに冬の蛾の己が重さに街灯を離し
石をけりながら帰る子の横をはしゃぎ声が駆け抜け
2012年01月10日
歩み来るカラスを愛す人もいてベンチの老人食パンちぎり
あたしより上はだあれもいなくなり 粉雪は母の髪にも溶けず
2012年01月04日
故郷のりんご届いて雀瓜今年は米を送らぬ気遣い
2011年12月07日
十の頃飼いし子犬に起こされる鼻腔の奥に記憶はとどまり
色剥げてペンキの刷毛の跡浮かぶ作業小屋に這う蔦赤く
こぼれ落つ山茶花の花はそのままに訪ね来る叔母耳すまし待つ
踏ん張りて動かぬ犬を諭す女(ひと)歩道の青の2度目の点滅
2011年11月23日
明け方の舗道に群れるカラス避け車くねらせ暮らしを急ぐ
2011年11月18日
凛とした柴の仔犬も眠る時母親恋しか前あし泳がし
2011年11月11日
雨降れば舗道の落葉はすべりやすくお気を付けてと箒の老婆が
夏のまだひと花残りし百日紅バス待つ娘らはブーツにスマホ
いさかいをする親の声聞きたくない子は逆立ちしテレビ見つめる
おすわりもお手もできないだめ犬が迎えてくれる深夜の玄関
2011年11月09日
目纏(めまとい)を手で払いつつ西日差す森を駆けぬけ昨日に帰る
2011年10月23日
セミの羽一枚土に還れずに軒下秋風クモの巣にゆれ
2011年10月09日
主なき松ある家は更地となりまた家建って子供自転車
本を読むケータイを見る腕を組むバス待つ人らに顔洗う猫
2011年10月03日
夕暮れのお地蔵さんのあしもとで閻魔蟋蟀さびしく鳴いた
2011年10月02日
風吹けば思い出したよにからっからゴミ捨て場の扇風機回り
2011年09月30日
ため池の水紋しずかに消ゆるころかなしみごぼっと湧き上がりけり
台風に折れたる生木の匂いたち白き裂け口舐めてみんとす
2011年09月24日
老いませり犬の背中をなでながら夏のおわりのひぐらしを聞き
2011年09月23日
山削るブルの唸りが止んだころ崖滑らんと段ボールの子ら
くんくんと鳴いてた犬ももう家族車の窓に風を楽しむ
街に棲み光めざして行く群れに赤信号は君を探さん
2011年09月17日
絹の道横一文字に自動車道なごりの桑の木あっちとこっち
2011年09月11日
ローソクをふた息で消す誕生日そうだ今年はコタロウ飼うぞ
日にやけた新聞切り抜き追悼抄 悲しい栞伯父の本より
ボクシングやっていたというオジサンは悪ガキのヒーロー4時の公園
墓参り行く日の朝は台所網戸の羽虫も逃がしてやりぬ
2011年09月10日
ありがとうの言葉がみんなをしあわせにするんだねと彼は淋しく笑う
2011年08月21日
さつまいも畑を夏の風が行き葉うねらせて白き波たつ
2011年08月20日
過ちと後悔の影さらに濃く夏の葬列見送るように
2011年08月16日
真っ白のユニフォームで校歌歌う君よ胸張れ 今なら言える
2011年08月12日
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悠然とおにやんまひとり入り来て二部屋巡り玄関より帰る
2011年08月07日
玄関を出るも右から履いた靴許せず戻り左足より
白妙のクレリックシャツ袖捲りルーキー高田プレゼン熱く
色あせて朽ちゆくはこれ自然の理生木のまんま引き裂くは神
2011年07月30日
虹色にきらりくるりとDVDトマト畑にぶらさがっており
悪しきもの穢れたものを見るようにヤサシキあなたは「福島」を買わず
2011年07月16日
安全を疑わぬ子らのよーいドン信号の青の変わるや否や
2011年07月10日
通り過ぐランドセルの子等に目を細め杖を支えにベンチの老人
ミミズ目もなく脚もなく汚されちまった土をただ食う
メールならいないはずのあなたにも届きそうな暑中見舞い