税制 いろいろ
12月2日付けの日本経済新聞に京都大学の諸富徹准教授の税制再考が載っていました。そこで気になったのが 「 所得税では、所得が3000万円を超えると累進税率にもかかわらず、実効税率が低下する逆進的な負担構造となっている 」 という指摘でした。「 えっ、なんで? 」 …と思いましたが、理由を聞いて納得しました。その理由とは、所得控除の減税効果、土地の譲渡等における所得控除、金融資産・土地が分離課税 ( しかも定率 ) となっている… の3点でした。金持ちは土地や株式を恒常的に売買してるハズだから、分離課税は金持ち優遇で格差を拡大している… という話なわけです。う~ん、そう言われればそうなんですが、土地の売却について、控除をなくし累進税率にしたら、大変な所得税 ( +住民税 ) を納めることになり、結果として、不動産の流動性は極めて悪くなると思います。でも、所得の公平的な再分配が重要と考えるならば、こうした考え方になるのは十分に理解できます。ただし、私は、諸富准教授の 「 所得控除と分離課税の見直し 」 には反対ですけど…ね。