2010 IRONMAN World Championship REPORT その7
10月9日 レース 当日 ■バイクトランジットはテントがあり、そこで素っ裸になって着替える。ここ最近、ハワイはトランジットはゆっくりしてバイクに移ることにしている。小便をするのだが、永遠に出てきて止まらない(はよ、止まれって感じ・笑)ヘルメット、シューズ、ハートレイト、アームカバー付けて、バイクエリアまでばたばた走る。俺のバイクはすぐに発見。だって俺のバイクだけポツンと残っていた(悲) それでも気を取り直し、バイクスタート。逸る気持ちを抑えてバイクを走らせる。今日も暑くなりそうだ。朝陽を浴びながら、長い一日がスタートした。バイクの課題は、補給が最後までできるかどうかだ? 補給ができていれば、つぶれることはなく、最悪でも6時間以内で走れるだろう。しかし、補給を受けつけなくなると、THE END だ。このハワイの厳しいコースでは、極端にスピードが落ち、危険な状況になることはわかっている。だから、胃腸薬や、消化促進剤など早め、早めに取りながらレースを進めた。補給食は、今回はピットインゼリーとピットイン。イガが用意してくれた。俺が忙しいからと、買いに行ってくれたんだ。こんないい奴いないよな、ありがとう。 40~50km地点までは順調だった、風もなく快適だったが・・・60km地点手前くらいから、やはり悪夢の気配が・・・ゲップが出てきて、胃液も酸っぱいものが・・・同時に補給も受け付けなくなってきた。コースは強風が出てきて、だんだん意識が朦朧としてきた。スピードメーターも30km台から20km前半まで下がってきて、今迄パスしてきた選手にごぼう抜かれだった。 折り返しのヒロでスペシャルをもらうが、もう気持ち悪くて受け付けなかった。一度下車して、トイレと、嘔吐して、再び走り出すが、あとは、想像に任せます。ほとんど、ゾンビ状態で、ヨレヨレでコースアウトしそうな走りになってしまった。 自分でも危険を感じ、140km地点のエイドではなんとバイクを降りて地面で20分以上睡眠をとる羽目に。エイドのサポートの人に、「20min after, you get up me!」と頼み、地獄の底へ落ちていった。20分後、起こしてもらったが、直後はハワイアイアンマンのレース中とも気づかないほどだった。再び走りだすが、30分もしないうちに、またヨレヨレ。空腹なのでパワーがでない、低血糖、でも補給できないといった、まさに地獄のレースになってしまった。しかも、まだバイクの途中。あと42kmの最後のランが残っている。どうする、中道!結局6:40かけバイクゴール。 つづく・・・