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パクス・ジャポニカ Vol.2

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2012/06/17
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テーマ:史跡めぐり(508)
カテゴリ:芸術・スポーツ
下関の唐戸は童謡詩人金子みすゞとのゆかりが深く、詩の大半はここで創作されたものです。
その金子みすゞゆかりの場所を巡る散策コースがあり、「金子みずゞ詩(うた)の小径(こみち)」と名付けられています。

金子みずヾ詩の小径 (500x414).jpg

スタート地点は旧秋田商会ビルの前で、ビル内には金子みずゞのコーナーが置かれていました。

秋田商会 (500x375).jpg
旧秋田商会ビル
秋田商会そのものは、金子みすゞとは特にゆかりはないようです


金子みすゞは長門市仙崎で生まれ、20歳の時に母の再婚によって下関に移り住んできました。

再婚した先は母の妹(叔母)の嫁ぎ先でもあり、上山文英堂書店を経営していました。
金子みすゞが移り住んだ上山文英堂書店は残っていませんが、近くの「寿公園」には懸賞碑が建てられています。

金子みすずの小径上山文英堂跡 (500x375).jpg


ここから徒歩10分ほどの距離にある商品館内の上山文英堂の支店で働きながら、「金子みずゞ」のペンネームで詩の創作と雑誌の投稿などを行っていました。

金子みすずの小径商品館跡 (2) (500x375).jpg
上山文英堂の支店があった商品館跡
商品館は現在のショッピングセンターのようなところで、その中に上山文英堂の支店があったそうです。

ちなみに商品館跡から歩いて5分ほどのところには、林芙美子の生誕地があります。
金子みすゞは林芙美子より1つ年上なので、ほぼ同時代を生きたことになりますが、顔を合わせたことはないかも知れません。
金子みすゞが下関で詩の創作を行っている頃、林芙美子は尾道から東京に移って執筆活動を始めていました。


詩の小径には所々に金子みすゞの詩碑があり、寿公園から商品館跡の間にある弁財天橋にも詩碑がありました。
金子みすず詩の小径弁財天橋 (500x375).jpg
金子みすゞも通勤で渡ったと思われる弁財天橋と「ふしぎ」の詩碑

~ふしぎ~
わたしはふしぎでたまらない、
黒い雲からふる雨が、
銀にひかっていることが。

わたしはふしぎでたまらない、
青いくわの葉たべている、
かいこが白くなることが。

わたしはふしぎでたまらない、
たれもいじらぬ夕顔が、
ひとりでぱらりと開くのが。
 
わたしはふしぎでたまらない、
たれにきいてもわらってて、
あたりまえだ、ということが。


詩の小径は唐戸を一周するようなコースになっており、最後は亀山八幡宮がゆかりの地となっていました。
(詩の小径コースの終点は、唐戸市場となっています)

亀山八幡宮の横にはかつて三好写真館があり、金子みすゞが26才で服毒自殺する前日に写真を撮った場所でもあります。
亀山八幡宮三好写真館跡 (500x375).jpg
かつて三好写真館のあった場所

亀山八幡宮は特にゆかりの深い場所で、亀山八幡宮での詩をいつか残しています。

~夏越まつり~
ぽつかりと
ふうせん、
瓦斯の灯が映るよ。
影燈籠の
人どほり、
氷屋の聲が泌みるよ。
しらじらと 天の川、
夏越祭の夜更けよ。
辻を曲れば
ふうせん、
星ぞらに暗いよ。

~噴水の亀~
お宮の池の噴水は
水を噴かなくなりました。
水を噴かない亀の子は
空をみあげてさびしさう。
濁った池の水の上
落葉がそつと散りました。

~鶴~
お宮の池の
丹頂の鶴よ。
おまへが見れば、
世界ぢゆのものは、
何もかも、網の目が
ついてゐよう。
あんなに晴れたお空にも、
ちひさな私のお顔にも。
お宮の池の
丹頂の鶴が、
網のなかで靜かに
羽をうつときに。
一山むかうを
お汽車が行つた。

~雨の五穀祭~
ざんざの雨に流された、
五穀まつりの夜更けて、
いまはちらほら星が出た。
誰もとほらぬ、ぬかるみに、
消えた提灯映つてる。
遠い通りを自動車で、
わつと囃して通るのが、
空ゆくやうに、きィこえた。
ひとつ、ふたつ、みィつ、
お空に星がふゥえた。
どこかの軒の提灯が、
またひとつ、消えた。


関連の記事
金子みすゞ記念館(山口・長門市)→こちら





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最終更新日  2012/06/18 11:25:48 PM
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