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カテゴリ:城跡と史跡(山口編)
古来より国際航路の玄関口であった港町下関、平成になってからは唐戸周辺の再開発によってカモンワーフや海饗館などが造られ、ウォーターフロントエリアも随分と様変わりしてきました。
それでも一歩内陸に入ると、雑居ビルが立ち並ぶ昭和の雰囲気が残っており、「唐戸銀天街」などの雑然としながらも寂れた雰囲気には、ノスタルジーさえ感じます。 ところで下関や門司ではなぜか高雄の旗津半島や基隆の光景を思い出すのですが、新旧入り混じった同じ港町だからでしょうか。 平成と昭和が入り混じる街並の中、南部町付近には明治や大正時代の建築物も所々に残っており、街並に溶け込んでいるのが不思議です。 唐戸交差点に並ぶ旧秋田商会ビルと南部町郵便局 旧秋田商会ビル 1915(大正4)年に竣工した西日本初の鉄筋鉄骨コンクリート造りで、1階内部は純洋風、2,3階の内部は和風の書院造となっており、屋上には日本庭園がある和洋折衷の建造物です。 秋田商会は1905(明治38)年に創業したし商社で、日露戦争後には台湾・朝鮮半島・満州へも進出していました。 現在は下関観光情報センターとなっており、「金子みすゞ詩の小径」のスタート地点でもあります。 旧秋田商会ビルの横に建つ洋風建築が南部町郵便局、現在も郵便局として使われています。 丸い赤ポストが新しくも見えてきます。 1900年に当時の赤間関郵便電信局として建てられたもので、下関では最古の洋風建築であり、現在日本の郵便局の建物としては最古の建物です。 唐戸交差点の反対側には赤レンガの建物があり、こちらは旧英国下関領事館です。 下関英国領事館(国指定の重要文化財) 残念ながら平成25年12月まで修復工事中です。 下関は外国人居留地が置かれた場所ではありませんが、海上交通の要衝である下関に領事館の開設を具申したのは、アーネスト・サトウでした。 1901(明治34)年に初代のイギリス領事館が開設され、業務拡大によって1906年によって移転、新築されたのが現在の領事館です。 唐戸交差点からは離れていますが、南部町にはポツンと洋風建築が残っていました。 1920(大正9)年に竣工した旧三井銀行下関支店で、旧山口銀行本店です。 旧さくら銀行の勤務時代、昔は下関に支店があったはと聞いたことがあります。 合併して三井住友銀行となった時、旧住友銀行の下関支店が新銀行の支店となったため、現在では三井住友銀行の下関支店が別の場所にありますが、三井としては70年ぶりの下関支店復活でしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012/06/24 09:42:53 PM
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