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パクス・ジャポニカ Vol.2

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2018/08/22
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テーマ:史跡めぐり(508)
富士登山道の須山口に鎮座するのが南口下宮須山浅間神社で、東口本宮富士浅間神社の次に参詣予定の浅間神社でした。

今回の世界遺産めぐりルート→こちら

ふと思いついて辿ってみたルートでしたが、事前の情報収集不足もあって、早くも2ヵ所目で頓挫しそうな感じでした。

カーナビが古いことあって須山浅間神社の場所が特定できず、「とりあえず須山口まで行けば土産物店とか並んでいて、すぐにわかるだろう」と、安易な考えで須山口を目指すことにしました。

ところが次第に里山の細い道を行くようなり、須山口に着いたところで看板も見当たらず、あきらめて次に行こうかと思ったほどです。

ふと沢の向こう側に赤い鳥居が見えたので、半信半疑ながら行ってみることにしました。

普通に地元の氏神様のような佇まいです。

鳥居の脇に世界遺産の解説板を見つけるまでは、ここが須山浅間神社とは気が付きませんでした。





鳥居の先は御神木に囲まれており、その中を参道が続いています。


ところで何事にも認定はあるもので、御神木についても静岡県神社庁の指定が必要なようです。


境内には、伐採された御神木の年輪が置いてありました。

中央の一番最初は1600年頃で、1976年の伐採までの間、50年毎に歴史上の出来事が書いてありました。

「1600頃 関ヶ原の戦い
 1650頃 徳川家光が死ぬ
 1700頃 赤穂城主殿中にて刃傷沙汰
 1750頃 徳川吉宗が死ぬ
 1800頃 伊能忠敬が諸国を測量する
 1850頃 江川代官が韮山に反射炉を築く」

関ヶ原の戦いから50年毎に出来事を刻むと、どうしてもこういう歴史になるのでしょうが、それにしても随分と長い歴史を生きてきた木だと思います。

須山浅間神社だけでなく、古くからの信仰を集める神社では、定番のように大木が育っています。
須山浅間神社の御神木たちも、途中には1707年の宝永の大噴火があったはずで、その大噴火も耐え抜いてきたことと思います。

須山浅間神社に限らず、こんな大木が育つような場所を、現代では「パワースポット」と呼ぶのでしょうか。
つい御神木に触れてパワーを分けてもらったりしていました。

須山神社の創建は景行天皇の西暦101年と伝わっていますが、富士登山道の須山口が文献に登場するのは、鎌倉時代の1200年のことです。

当時の富士登山口は、東口の珠山(現在の須山口)、南口の大宮(現在の富士宮口)、北口の吉田(吉田口)の3か所でした。
下山専用の須走口が登山道となったため、須走口が東口で須山口が南口に変わり、須山浅間神社も南口下宮として祀られるようになりました。

社殿
祭神はもちろん「木花咲耶姫命(このはなさくやひめ)」です。

1486年には京都聖護院の道興が、「廻国雑記」の中で須山口を訪れた時の歌を詠んでいます。

「すはま口といふより ふじのふもとにいたりて 雪をかきわけて

 よそにみし ふしのしら雪 けふ分ぬ 心のみちを 神にまかせて」


道興歌碑

ユネスコ世界文化遺産「富士山 信仰の対象と芸術の源泉」





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最終更新日  2018/08/23 10:54:15 PM
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