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カテゴリ:自然観察
富士山の世界遺産めぐりでは、富士山麓を一周したことになりましたが、そもそも思い付きでルートだけ計画して、まずは行ってみるといった感じです。
今回の世界遺産めぐりルート→こちら 途中で戦国の城跡や史跡などを見つけると、ついそちらに足が向いてしまいそうで、例によって企画倒れに終わる可能性だけは十分でした。 特に人穴富士講洞穴と富士御室浅間大社との間では、旧駿河国と旧甲斐国の国境地帯を通るため、戦国時代の史跡を見つけて横道にそれる恐れがあります。 そんな危険地帯を通ることになるのですが、人穴富士講遺跡を訪れた時、もっと危険なことをすっかり忘れていました。 富士山の北西部の青木ヶ原には、富士の噴火で出来た溶岩洞が点在しており、人穴の溶岩洞を見た時、「そう言えば」と思い当たったことがあります。 大学の探検部時代、富士遠征で青木ヶ原の溶岩洞を探索しにいったことがありました。 (その時はついでに富士山にも登った感じで、あくまでも洞窟メインでした) たしか富士風穴・本栖風穴・背負子風穴・眼鏡穴の4つの溶岩洞に入ったと記憶していますが、鍾乳洞しか知らない西日本の探検部にとって、初めての溶岩洞はとても魅力的に感じていたものです。 雨水が何万年もかけて石灰岩を侵食して生成される鍾乳洞に対して、一瞬の噴火で生成されたのが溶岩洞です。 確かこの時は、富士山の徹夜弾丸登山の後、西湖でキャンプをして青木ヶ原に入ったと思いますが、アルバムに当時の写真が残っていました。 どこかの洞穴の最奥部だと思うのですが、懐かしの洞窟装備の3点セット(ヘルメット・ヘッドライト・つなぎ服)です。 さらに青木ヶ原では、「地形図・コンパス・とにかく真っすぐ進む勇気と度胸」の3点セットが必要でした。 久々に振り返って写真を見たのですが、装備も全く汚れておらず、あまり記憶にないほどの楽勝モードだったと思います。 (しかも富士登山の翌日、こんな余裕をかますことはありえないと思います) 溶岩洞では最奥まで数百メートルと距離が短いのもありますが、最奥まで数キロ、地底数十メートルの鍾乳洞において、1日で4洞に入るのはまず無理です。 どの溶岩洞か忘れましたが、洞窟を出た後でこの余裕です。 画像の右から二番目の奥の方にいるのが私で、鍾乳洞と同じくつなぎ服の裾にガムテープを巻いて防水していたのですが、全く必要ありませんでした。 (予備のバッテリーを使うこともなかったと思います) 溶岩洞ではひたすら単調な空洞を奥へと進む感じでした。 一方で、三点支持で岩をよじ登り、狭い支洞を匍匐ですり抜け、水流を越えて奥へと進むのが鍾乳洞です。 (さらに鍾乳洞では何千年もかけて生成される二次生成物、つらら石や石筍、リムストーンプールやペンダントがヘッドライトの先に映ったりして、芸術的な空間でもありました) さんざんディスってきた溶岩洞でしたが、富士山の世界遺産をめぐっていると、改めて魅力を感じるようになりました。 一瞬の噴火でこの数々の溶岩洞を造ってしまうパワーを思い知ると、改めて畏敬の念を感じます。 今回は洞窟三点セットは持っていなかったので、青木ヶ原に入ることはできませんでしたが、レインウェアなどの軽登山装備は持っていたため、鳴沢氷穴や富岳風穴の照明付き観光洞ならば入ってみようかと想ったりもしました。 例によって危うく横道にそれるところでしたが、昔を懐かしみながらも、振り切るように抜けて行ったのが富士山北西部です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018/09/02 02:41:17 PM
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