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カテゴリ:環境
春から夏にかけて、家族で潮干狩りを楽しむには最適の季節になりますが、 環境の悪化により、全国的にアサリは取れなくなっています。 原因は干潟の埋め立てや水質悪化、アサリを食べる外敵の増加、環境の悪化、 環境ホルモンによるオスのメス化等々いろいろと追求されているようですが、 解明には至っていないようです。 いずれにせよ、生態系のバランスが崩れて悪循環を起こしている証拠です。 現在市場に流通しているアサリのほとんどは、北朝鮮産のアサリなど輸入品を 蓄養(一時的に国内の養殖場で育てる)して、中国産あるいは、国内産などに 偽装表示して流通しているものと言われています。 実際に、アサリの養殖場では、全国的に生産量が減少しており、 稚貝を蒔いても蒔いても、収穫できないという状態が続いています。 潮干狩りに行っても、アサリが取れない干潟が全国的に広がっています。 私も、何年か前に、アサリの養殖場にご縁があり、土壌改良の取り組みをしたことが あったのですが、ヘドロの堆積で、とてもアサリの養殖場とは思えないような場所です。 地元の方にお話を伺うと、昔は砂浜でクワを引いてコツコツと当たるものは 全部アサリじゃった、とおしゃられていました。 本来アサリは、きれいな海であれば、いくらでも繁殖することができる生物です。 そのアサリが、今、日本中の海から消えつつあると言える状況なのです。 行政も環境改善事業を行っていますが、良い結果を耳にすることはできません。 海が汚れる→アサリなどの生物が減少する→ →ますます海が汚れる→回復不能に陥る 今まさに、こうした悪循環により、地球規模での環境汚染が進んでいるのです。 以前にも紹介したように、2005年春の国連の発表に、 「食糧や水資源など自然の生態系から人類が受けている恩恵のうち、 約60%が過去50年間の人類の社会活動によって損なわれた。 さらに、このままでは今後50年間のうちに回復不能の状態に陥る。」 というものがありました。 「回復不能の状態に陥る!!」 と言われても、信じられませんよね。じゃあどうなっちゃうの?地球はなくなっちゃうの? あまりに実感することができないために、ほとんどの方はヘェ~って思うだけです。 野山から鳥のさえずりが消えたわけでもなく、小川から魚の姿がなくなったわけでもない。 と、大抵の人は感じることでしょう。 が、しかし、それは生活スタイルや生活習慣の変化とともに、 自然とのかかわりが少なくなったがゆえに、実態が見えてないだけのようです。 実際に、海に関わる人、山に関わる人、農業に関わる人びとは、 日々の自然とのかかわりの中で、如実にその変化を感じているはずです。 毎日のことで特別何も感じていないような人でも、様々な環境に関する発表を耳にして、 言われてみばそうだなぁ~と必ず感じるはずです。 小さい頃に、野山や小川で遊んでいた大人の人であれば、必ず感じるはずです。 裸足になって川に入ってみてください。(入ることすらできないか?) 網を持って水の中をすくってみてください。 川原の石をはぐってみてください。 川底の砂を掘ってみてください。 懐かしさを感じる一方で、こんなんじゃなかったなぁと違和感を覚えるはずです。 楽しかった少年時代を思いだす一方で、 それを体験できない我が子をかわいそうに思うはずです。 こんなところから、環境問題に何か役に立ちたいという想いが 湧き上がるのではないでしょうか。 環境問題に取り組む団体に所属してとか、ボランティアで休日を使ってとか、 おおげさに思うから億劫になって何もできなくなってしまいます。 他を思い遣る気持ちをもつことで、自然に気楽に取り組めばいいことです。 でも、そのためには、常に意識してないといけませんよね。 それを習慣づけるために、知ろうとする努力が必要なんですね。 知っててもやらなきゃ何にもならないと言われますが、 まずは知らなきゃ何をやっていいかわかりません。 知りたい!と思うためには、現場が必要なのです。 現場にはそのきっかけとなる材料がいっぱいあります。 ご家族、ご夫婦、恋人同士で、自然と触れ合う機会を作って、 環境問題について話し合って、地球に想いをめぐらせてみれば、 きっとまたお互い心で通じるものが生まれてくるのではないでしょうか。 まずは、アサリでも掘りにいってみましょうか。(*^^)v お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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