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カテゴリ:三女の私の思うこと
母校で3学期と言えば、なんといっても【まとめ】
すべての教科、生活部分の一年を、文字通りまとめる。 教科では先生の方から、課題がでることもあるけれど、 生活の部分は、自分でまとめるしかない。 出席日数とか、どこの掃除をしたとか、何回日番をしたかとか 一年の行動記録でもある。 そしてこの時に使う筆記具が、万年筆だった。 お嬢の頃には、ボールペンになってたけど。 姉二人が同じ学校に行っていたので、万年筆が必要なことはわかっていたから 中学入学時、寮に入るため家を離れるときに 両親からモンブランの万年筆をもらった。 といっても、家にあったものだけど… 子供だったし、モンブランの万年筆と言えど、母も使っていて 普通にペン立てにさしてあるのをニチジョウテキニ見ていたので、 ものの見事にペン先をつぶした。 高校入学時に、結果的に父からの「最後の誕生日プレゼント」として 万年筆を買ってもらった。 その万年筆を使うたびに、モノの価値がわからない、まさに猫に小判であったなと 苦い思いをしながら、結果的に父からの最後のプレゼントになってしまったので 大事に使っていた。 あるとき、クラスの人が「借りるね~」と勝手に筆箱から持って行ってしまい、 何度言っても返してもらえなかった。 挙句「え~、借りてたっけ」 しつこくしつこく言い続けて、やっと帰ってきたときには 使える状態ではなかった。 その万年筆に対しての、私の思い入れとか、父との思い出とか、 それは私だけの感情なので、それはいいとして、 人から借りたものを、そういう状態で返してくる(当然謝罪もない) 返せる神経を疑った。 しつこいが、現在に至るまで、その人を許してはいないし、 当然、信用なんかしてない。 その後、卒業して、自分で万年筆を買おうと思っていた時に、 テレビで、手作りの万年筆が紹介されているのを見て、 「これがいい!」と思った。 安くはない買い物だけど、なんか気に入った。 仙台の工房なので、東北の物産展に出店しているのを見て、 そこで買った。 書き心地もすごく良くて、お嬢の育児日記もそれで書いた。 毎年、東京で出店すると、メンテナンスをしてもらっていたけれど 気が付くと「字を書く」ということがなくなって、 メンテナンスのお知らせも来なくなった。 そんなころの震災。 長らく使っていなかった万年筆を また使いたいと思ったのは、だたでさえ下手な字が 書かないことで、象形文字のようになってしまったこと、 ペン字の練習帳などをやってみても、 ボールペンは仕事で使うもの、という意識が強いので 気が乗らない。 それなら、万年筆でやってみよう、と思ったから。 でも、しばらく使っていなかったので、インクが固まってしまい、 水につけておいたぐらいでは、どうにもならない。 途方にくれて、万年筆のメンテナンスをしてくれるところはないか、と ネットで探すことにした。 まず、工房名で検索してみると、なんとFacebookがある。 DMしてみると、東京にくることがあるというので、 うちからはちょっと遠いけど(足のこともあるし) 頑張って行ってみた。 状態を話すと、 「固まったインクは、水じゃ溶けないから、いくらやっても無駄」 あらぁ、そうなのね。 ペン先を分解し、丁寧に掃除をしてもらうと、 もう買ってから30年ほどたつとは思えないほど 滑らかで、すらすらとした書き心地。 いいもの、というのは、メンテナンス次第で、長く長く使えるものだなと うれしくなった。 久しぶりに遠出をしたので、疲れたけど、うれしい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年03月22日 10時00分10秒
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