カテゴリ:食となかま♪
以前ちらっとお話したこともあるのですが、私の職場で一部事業として展開している『断食』について書きたいと思います。
『断食』の効果というのはいろいろ言われていますが、例えば難治といわれるような潰瘍性大腸炎の治癒などの効果を期待する場合はかなり長期間の断食になります。(もちろん専門家の指導が必要)また、ちまたで話題の「プチ断食」という場合は、ダイエット効果を期待したり、また精神的「癒し」を期待する場合が多いようです。 私が仕事で取り組んでいる『断食』は2泊3日コースで、断食をしながら森林浴やアロマセラピー、ハーブ、マッサージ、農園の見学などを取り入れた『癒し』がメインテーマになっています。しかしながら、参加される方の「断食」に対する期待感にはかなりの個人差があります。2泊3日でなんとか痩せたいという方も実際にはとても多いのです。確かに体重は食べないので落ちますが、落ちるといっても減った体重の大半は水分なので、本当に痩せたわけではありません。やはり痩せたいのであれば、日常生活でどうするかが最大の問題になります。 断食を日常生活に取り入れる方法としては「朝だけ断食」といって朝ごはんを抜いてしまうこと、または休日だけ半日断食をする方法などがあります。よく、「朝は食べたほうがよいのですか?食べないほうがよいのですか?」と聞かれることがあります。また、表看板として「食べましょう、食べ方を考えましょう」と言っている栄養士がある意味「食べないこと」を肯定する『断食』に取り組むのは非常に難しいところがあります。ただし、私個人としては「食べないことを肯定する」ことと同じくらい「食べることを肯定する」ことにも抵抗があります。それは「食べる」ということはすでに一つの結果ではないかと思うからです。その人の生きてきた環境で作り上げた自我という大きな幹の枝葉の部分に「食べる」という行動があるので、一食抜くのか抜かないのか、ある食品を食べるか食べないのかは個人の生き方のによってかなり異なった問題になってきます。 例えば夕食がいつも9時以降になってしまうような方で、いわゆるメタボリック(内臓脂肪型肥満)の方は朝を抜くのもよいでしょうが、子育てしていて子供のルーティーン(規則性)重視の人は朝ごはんは食べたほうがよいようにと思います。 このように「朝を抜く」というような、毎日の生活でパターン化しているものに対しては、その人の生き方によって「良い」とも「悪い」とも言いがたいものです。ですが、週に1日だけ、半日断食(朝と昼を抜いてみる)をするというのはある程度どなたでも生活習慣に取り込んでも良いのではないかと感じています。 肥料も与えない雑草がなぜ、あれほどまでに元気なのかを考えると、その根の長さと力強さに違いがあると感じられるはずです。人間の根といえば「腸」です。腸は朝、昼、夕、間食というように絶えず栄養=肥料を与えられている状態です。野菜も肥料をたくさんやれば急速に成長しますが、病害虫に弱く、ひ弱です。人間も同じことが言えます。たまには肥料を与えず、水分だけをしっかり与える日があってもよいのではないでしょうか? ただし、体重が気になる人は、これだけで痩せることができるわけではありません。週1日以外の、残り6日について、今までの生き方を振り返りながら、枝葉である食べ方を見直すことが必要だと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年10月18日 06時39分11秒
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