テーマ:食のある風景(19)
カテゴリ:農となかま♪
4月16日発売の現代農業増刊5月号「ギョーザ事件から何が見えたか」で、私たちの楽しもう会が紹介されています。会に参加してくれる人たちの中心は私も含め、子育て真っ只中の団塊ジュニア世代ですが、この世代は、自分たちが育ってきた環境、暮らし、親がしてくれていたことと、自分たちの子育てやその暮らしを比較してみたとき、どんなことを感じているのだろう、また、会に参加することで各家庭でそれぞれの気持ちや行動の面で何かしらの変化があるのだろうか。そんなところを聞いてみることから執筆が始まりました。集めてみると、これが予想以上。
「たのしもう会」に参加するようになって、ただ食べる、農業を学ぶという観点ではなくて、そのコアな部分を子どもなりに理解しようとしているみたいです。「いのちを食べるんだね~」と話す娘の言葉は、いのちが生まれるとき、消えていくときを自分の中で受け止め、消化しようとして言葉を選びながら話しているように感じます。きっと体験するという簡単な部分ではなくて、その先のものを見ていると思います。それはおとなも忘れかけているもので、単純に1日3食食べさせて日々暮らすという単調なものになってしまっている「食」が、どれだけたくさんの人やいのちによって今、ここにあるのかを言葉にできない何かで感じているのだと思います。 などなど。それぞれに執筆を依頼したくなるほどの中身の濃い文集ができあがりました。「これは一度みんなで共有したい!」ということで、3月のたのしもう会は、集まった参加者の声を元に、今年1年の振り返りをしながら、参加してくれる人たちがどんなことを普段考え、どんな気持ちでこの会に参加しているのかなどをゆっくり語る!ことを主な目的に企画しました。 「エンパワーメント」という言葉をご存知ですか?一人ひとりが潜在的にもっている力=パワーを、人と人との出会いやその関係性によって引き出し、自分自身を変化させ、また自分との関係性によって周りのひとや環境が変化していくこと。ここで大切なことはお互いが「潜在的な力を持っている」ことを肯定しあい、それを知ろうとすることにあると思います。今の団塊ジュニア世代の親や子をひとくくりに「何も知らないし、わからないし、できない。」から食育が必要。というような一方向的教育スタンスに違和感を持つのは、ギョーザ事件や食品偽装などで見られる、生産者やメーカーは消費者を無知だと思い、消費者は生産者やメーカーを金儲けしか考えないと決め付ける関係にどこかしら共通点があるような気がします。私たちのたのしもう会に参加するスタッフや生産者、参加者は、それぞれの立場を超えて一人ひとりがエンパワーメントされ、それぞれの一歩を踏み出していると感じています。 現代農業増刊5月号 「ギョーザ事件から何が見えたか」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年04月17日 23時50分39秒
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