カテゴリ:医療となかま♪
先週日曜日に、毎年開催しているうちの職場の大きなイベントがあり、今年は安保徹さんが講演されました。
「病は気から」とは昔からよく言われています。安保先生は新潟大学で免疫学を専門に研究されている方で、「生き方、考え方」が免疫にどのような影響を与えるのかを理論的にわかりやすく説かれています。 特に免疫力の主役である白血球の話は興味深かったですね。白血球は顆粒球、リンパ球、単球という種類に分かれ、それぞれ違う形で免疫力を発揮しています。通常顆粒球6割、リンパ球が4割弱、残りが単球という割合で構成されるそうです。安保先生は自律神経の乱れが、顆粒球、リンパ球、の割合バランスを崩し、免疫力に影響を与えて、さまざまな病の原因になると言われています。 自律神経とは人間の体のさまざまな働き~体温を上げたり下げたり、ホルモン物質のさじ加減など、「意識していないのに勝手にやってくれている」オートメーション的な機能を引き受けている神経で、交感神経と副交感神経で構成されています。交感神経は外に向かって活動する場合に強く働く神経、逆に副交感神経は自らの疲労を癒す方向に働く神経といえるでしょう。現代社会はさまざまな理由から交感神経を過剰に働かせているために、「交感神経緊張症」に陥っている人が多く、この場合、顆粒球の割合が増加するそうです。顆粒球は怪我をしたときに「膿」をつくり傷口を塞ぐ働きをします。この顆粒球が増加することによって、胃潰瘍や、過敏性大腸炎、痔などの難治症状を作り出す要因になっているとおっしゃっていました。 また、「交感神経緊張症」は代謝を必要以上に高めることから、代謝産物であるコレステロールや尿酸の増産を招いたり、血管を収縮させることで血液の流れを悪くし、全身に酸素や栄養素が送り届けられにくくなる状況を作り出すことから、「低体温」状態を招き、冷えた血液にに乗っかって流れる、あふれた代謝産物が結晶化しやすくなって「胆石」や「尿酸結石」を作りやすくするともおっしゃっていました。 ちなみに、副交感神経が過剰に働きすぎると、リンパ球の割合が増え、抗体をつかってあらゆる異物を攻撃する反応が過敏になりすぎることで起こるアレルギー反応などを引き起こしやすくなるそうです。 すべてがこの理論で結論付けられるわけではないとしても、少なからず同じものごとに遭遇したときに、どのように受け止めるか、そのときの感情、心のあり方は人それぞれです。そのことが自律神経に作用し、免疫に影響を与え、体の症状としてあらわれるということが、すとんと「落ちる」納得できるお話でした。 今後、もっとくわしく本を読んで勉強したいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年04月25日 22時37分54秒
[医療となかま♪] カテゴリの最新記事
|
|