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2010.10.18
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カテゴリ:さ行の作家さん
2010年10月18日(月)

書評:『キング・イン・ザ・ミラー』 清涼院流水著


キング・イン・ザ・ミラー

ども。Kentです。「あの」清涼院流水先生がキング オブ ポップ、
マイケル・ジャクソンに挑むという、それだけでも恐ろしい程の
インパクトがある作品。実際に表紙を見ただけでただものではない
雰囲気が伝わってきます。さて、どんな作品になっているのでしょう?

目次:
Introduction 才能の謎
Chapter1 成功の謎
Chapter2 戦略の謎
Chapter3 再起の謎
Chapter4 栄光の謎
Chapter5 羨望の謎
Chapter6 失墜の謎
Chapter7 新生の謎
FinalChapter 運命の謎
Outroduction 天意の謎
Anecdote 真実の告白

感想:

 とんでもない作品が世に出てしまった。ひと言でいって、
「10年(decade)単位で考えなければならないとてつもない傑作」

 読了して涙が止まらなかった。マイケルという世紀のスーパー
スターの栄光と挫折。そして(僕自身もしていたように)曲解されるこ
との多かっただろう彼の人生。そして伝説。そんな彼が死した今、稀
代の語り部によってその人生、その素晴らしさがこうした物語という
形で生み出された奇跡。その奇跡を想い。僕は涙が止まらなかった。

・・・

 正直、言葉を超えるくらいの傑作なので僕がくどくどと語るのは
ふさわしくないかもしれない。ただ、発売日当日に読了して3日。
僕の中でこの物語に対する賛辞の言葉があふれ出している。どの
ページを捲って素晴らしい本書ですが、あえて本書の凄い点をあげると
すれば以下の3点が考えられると思います。

 1.不可能と思われたマイケル・ジャクソンの一人称の完璧な仕上がり
 2.「成功」の定義とこれ以上ないくらいの実例
 3.恐ろしいまでのバランス


 それぞれ解説していきましょう。

 1.に関しては読んで頂ければわかるでしょう。あれだけミステリアス
な人の考え方を理解しなければまず一人称で書くことは不可。有る意味シ
ンクロしなければ書けない内容であると思います。本書では勿論、見事な
程一人称が成功していると思います。

 2.に関しては、良質のビジネス書としても読むことができます。さすが
はキャラ教授の著者!!史上最もレコードを売った人物という伝説的な成功
を収めたマイケル。有る意味これ以上ないくらいの成功という実例です。
「成功とは何か?」という問いに対するこれ以上ない解というか何というか。

 ただ、その成功に至る道のりと、成功の後、再びの成功、そして・・・という
過程を通して読者は成功とは何かということに気付くことができます。という
か、本書とキャラ教授の2冊を読めば成功って何?ということに対する答えが
でるのではないでしょうか?

 そして3.です。上記1.2.も勿論凄いのですが、とにかく凄いバランス
です。
Intoroductionで驚かされて、Outoroductionでお話は終わり、最後に
Anecdoteを読んで全てが繋がるというこの構成。全体のバランス。正直
何かが降りてきたとしか思えない、所謂ゾーンに入ったとしか思えない、
奇跡のバランスです。なんなのでしょう?この凄さは。

 読んでみれば分かります。きっと分かります。特に、最終章である
「真実の告白」は著者一世一代の名文であり、実際僕はこの3日間で
10回以上読み直してはその度に感動しています。

 冒頭で著者は《印象深い読書体験は、特別なだれかとの出逢いに似ている。》
と述べています。これって本当のことで本当に良い本と出逢うとその想いは
消えることはなく、むしろ年を経ることに、年を取る毎に良さがわかって来る。
何回読み返してもその度に感動する。

 僕にとっても何冊かそんな作品があります。
 「ノルウェイの森」
 「白夜行」
 「汚れた英雄」

 何年経っても新鮮な喜びと深い感銘を与えてくれる上記の作品に勝ると
も劣らないこの世紀の傑作を是非読んでもらいたい。そしてこの感動を共有
してもらいたいと思います。

 10年経ってもこの気持ちは変わらない自信がある。だからこそ冒頭の
言葉でこの傑作を表現しました。

 最後に(付箋を貼りまくりながら読んだ中で)僕が凄く印象を受けた文章
で締めくくります。

《幸運と不運は表裏をなす関係にあり、密接につながっている-ぼくには、
 そんな気がしてなりません。だから、もし、だれかが自分の人生におい
 て、とんでもない幸運を望むなら、それにつりあうだけの不運が必ずや
 ってくるという覚悟をしておいたほうがいいでしょう。少年時代に成功
 したことで、ぼくが青春の時間を、すべて失ったように。あるいは、ぼ
 くが世界的に成功したことで、世界のどこへ行ってもプライヴァシーが
 なくなり、多くの人間から裏切られ続けたように。》


著者紹介:
清涼院流水(せいりょういんりゅうすい)
1974年8月9日、兵庫県西宮市生まれ。
小説の既存ジャンルにこだわらない「大説家」を自称する娯楽小説作家。
京都大学経済学部在学中の1996年、『コズミック』で第2回メフィスト賞
を受賞し作家デビュー。以後、14年間で60を超える著作がある。

まとめると:

<清涼院流水、圧倒的な代表作 >

※この記事はアメブロでもアップしています。





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Last updated  2010.10.19 21:09:11
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