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カテゴリ:日々のこと
私は実は4歳から高校までバイオリンを習っていました。
正確に言うと、高校1年まで習っていて、その後習っていた先生に誘われ室内弦楽団に高校卒業まで在籍していました。 その後、大学時代は貧乏生活、出かける電車賃もない有様、そして幼児教育科だった為ピアノが必修で、実習も多く暇なし。 実習先でお礼に演奏したことはありますが。 でも、本格的に弾くことなく老人ホームへ就職。 はじめにいた職場では同期でかなりピアノが上手い子がいて一緒に行事のたびに練習してはかりだされていました。 たまたま歌が大好きな祖母が唱歌を歌うのをしょっちゅう耳にしたり、ピアノの先生であった母とピアノの前に立ちしょっちゅう童謡など歌っていたこともあり同年代の友人よりはこの頃沢山の曲を覚えていてたやすいものでした。 その頃はまだ劣っていなくて新しい楽譜もすぐ覚えられていましたが・・・。 それから数年、弾く機会も暇もなく過ごしていました。 今の職場に正職員で入ったときはデイサービス。 自分の住んでいるアパートよりは保管常態がいいからとデイにいつもバイオリンを置き、(かなり勝手な理由ですが・・・。)利用者さんの隣で自分の知っている唱歌、童謡を楽譜無しで音をたどりながらリクエストに合わせちびちび弾いていました。 それでも利用者さんは喜んでくださって楽しみにしてくださって私も嬉しく思っていました。 今考えると、なじみの利用者さんですからうけたのかとも思いますが・・・。 で、職場を離れて去年、自分の職場以外のホームに勤める友人より依頼を受け、特別養護老人ホームにはじめてちゃんとした慰問に。 特別養護老人ホームに入所されている方々は、かなり「重度」と呼ばれる方々がほとんどで 寝たきりにちかい方、体はお元気だけど認知症を患っておられ意思の疎通がままならない方が大半。 はじめは喜んでくださるか心配でしたが、これがラッキーなことに数年、自分の施設に来てくださっている音楽療法の先生のお手伝いをずっとしていた事や、自分の経験もありどんな曲を好まれるか、どんな曲に認知症の方が反応されるかを考えて選曲していたのでかかなり良い反応を頂き、職員の方から「普段歌ったことのない方が歌った」とか「~さんは号泣して喜んでいた」とか嬉しい言葉を頂きました。 それから1年。 一ヶ月ぐらい前より元同僚で友人に気軽に「慰問にきてよ」と言われ、その勢いで軽く「いいよ」と言ってしまい・・・。 良く考えると・・・。 これは・・・。 手ごわいかも・・・。 彼の職場はデイサービス。 デイサービスは比較的お元気な方が多くて要望が高かったりすることも。 ちなみにうちのデイの利用者さんは私の性分も分った上で「チゴイネルワイゼン弾いてください」とか「ベートーベンの第九を」とか「ハンカチ王子の大学の校歌(早稲田大学の校歌)」とかリクエストを聞くとさらっと笑顔で要望するのでたまったもんじゃないんです。 まあ、さわりだけ弾いて許してもらいますが。 今回はさらに知らない利用者さん・・・。 これはリサーチだ! と事前下見と職員さんから当日の利用者さんの聞きこみを・・・。 で、時間1時間 悩んだ挙句、沢山の話や質問を交えて行う音楽療法的形式にし、一緒に歌って頂く事に。 歌詞カードも準備してもらい、選んだ曲数17曲。 ちょっと多い気もしましたが唱歌もあるしまあいいかと今日の本番に。 話すこともある程度考えて臨んだのですが・・・。 結果、 しゃべる時間が多すぎて時間が足りず、6曲ぐらいはしょるはめに。 話にうけてくださると勢いがつくのですが、神妙な面持聞いてくださるのでいつもの勢いがつかなくて尻すぼみトークに。 はしょって最後に話題の「千の風になって」を演奏。 歌詞も含め、自施設で「覚えたい」という要望が多かったのでぜひと。 で、その施設のテーマ曲なる「鉄道唱歌」替え歌を皆さんが大合唱。 最後の生き生きとした笑顔にはとりあえず「よかったかな?」という感じでしたが、 司会をつとめてくれた介護歴1年目というフレッシュな彼女から「~さん、歌も歌わずずーっとバイオリンの音に耳を傾けていましたよ」と聞き、「ちょっとはよい刺激だったのかしら?」 という感じでした。 いやー! こういう経験をするといつも音楽療法に来てくださっている先生が時間配分といい楽しませ方といい、「ほんとプロだな」と感じます。 プロになるつもりはないけど出来るかぎり機会があれば自分の為にも続けたいのでもうちょっと勉強しなきゃなと思いました。 長年やってきて思うこと。 「音楽は人を救う!」 「音楽は人を癒やす!」 で、実は演奏することで私が意外と1番癒やされているのかもしれません。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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