日本人はなぜ英語を話せないのか?(2)
前の話の続きです。いかに英語の学習時間が足りないか、具体的な話は本を読んでいただいた方が誤解がないと思いますが、私も英語に携わるものとして常日頃から実感してますが、とにかく、圧倒的に足りないです。よく、「日本人は中高6年間(大学も入れれば10年間)も英語を学習しているのに、話せるようにならない」と言われますが、これはとんでもない大間違いです。6年間のうち、何時間、英語学習にあてているでしょう?中身が足りなさすぎるのです。週1回、英会話教室に通ったとしても、かなり長期間続けないと焼け石に水程度だそうです。そして、英語教育カリキュラムの順番のほうですが。一般に日本では、昔から文法規則(be動詞(単複のbe動詞の変化)、一般動詞(同じく)・・・など)を一定の決まった順番で教えられていますが、世界的に英語を第2言語として習得する人たちは、教えられた文法規則を教えられた順番に習得するわけではないのだそうです。ここで笑ってしまったのが、三単現sのはなし。三単現sというのは、実は英語学習のかなり遅い時期に習得されるもので、英語ビギナーがいきなり覚えられるものではないのだそうです。さらに、代名詞(he/she/it)では三単現sをつけると習得した人でも、それが一般名詞になると、とたんにsが落ちるのだそうで(笑)。はい、うちの息子に全く同じ現象が起きました(苦笑)。そういう人でも、十分な英語接触時間を経過すると、自然に文法的な間違いが直っていくのだそうです。つまりいいかえると、「文法的に間違った英語を使う段階」を経ないと、「文法的に正しい英語」が身に付かないのだそうです。言語習得には、一見ムダに見える時間が必要なのだと。だから、いくら熱心に文法学習をしても、ある程度の長時間をかけて、間違いを繰り返さない限り、英語が話せるようにはならない。いいかえると、日本の学校でどんなに学校英語の成績がよかったとしても、「話せる」ようにはならないのだそうです。・・・ありゃまぁ・・・です。日本にいながらにして英語を習得した方は、たいへんな努力家、ということになると思います。どうやって習得したのか、わが子たちのために私の方がおうかがいしたい・・・。え?私?私は努力家ではないので、ちょっとずるしてます(爆)。・・・まだ ご紹介した本を読み終わってないのですが、ここまで読んでみて、なんだ~、日本の学校で英語教育を受ける限り、英語を話せるようになるわけがないんだ、と、納得。中学で学校英語を習い始めた子供たちが混乱し始めるのもムリからぬことなのです。いま、「文法中心の学習では話せるようにならない」というところまで読み終わって、次は「では会話中心ではどうなのか?」というところにさしかかります。筆者の論調から行くと、会話中心の学習をするにせよ、日本の学校での英語への接触時間は短すぎて話にならん、という結論なのだとは思います。また続きをご報告する・・・かもしれません。