とは言え
なかなか平気にはならないもので。
やはり詰所前を通るのはつらい。
産んだばかりの我が子を見つめるママたちの姿を見るとなあ…。
詰所に我が子の姿がない。
夜中にたたき起こされてもいい。
眠い目擦ってあやして授乳する日常がほしい。
夜泣きも大変だけど、「ばかやろー」なんていいながらおむつかえて抱きしめていたい。
言うこと聞かないばかな我が子を追いかけていたい。
夜中に何度も目が覚めては子供の泣く声が聞こえる。もちろん我が子の声じゃない。
別に迷惑なんてことはない。
ただ、我が子の声じゃないと気がついて悲しくなるだけ。
コタが生まれた時にもそう思った。
泣く声さえかわいい。
だけど、こんどは、私のことを母と理解してくれるかさえわからない。
かもしれない。
そんなの辛くて生きていけない。