タランチュラ

サンタクロースが、この世にいるかどうかって、我が子にいつ頃　カミングアウトしますか？



うちはね、小学生になったら　もういっかな・・・とは思っている。

特にカミングアウトすると言うわけでもなく、自分から気がついて欲しいと思っている。



でもね、

サンタクロースの存在って、よくよく考えたら素敵な事だとも思い始めている




「ママの言う事を　聞かないならサンタさん来ないよっ！」　とか

「サンタさんに言い付けるからねっ」とか・・・



脅迫めいて使う親が多いけど、私はそういう言い方は好きじゃなくて。




「あなた達の良い行いをサンタさんが見ててくれて、必ず評価してプレゼントをくれるから」

と言う肯定的な使い方にしたいと思う。






これって、大きくなっても、社会人になってもそうじゃん。





自分の努力は誰も評価してくれない・・・

自分ばっかり最悪だ・・・・

自分ばっかり嫌な仕事があたる・・・・自分ばっかりハズレくじ引いてる・・・とか。




社会人になると、そういう場面に結構自分が当たったりしない？






でも、最終的に　昇給、昇格、栄転、なんかで　評価してもらったりする。



日ごろは陽の当らない努力をしていても、上の方の人間は必ず評価してくれる人がいる。



「あっ、見ててくれたんだ」と報われる。





そんな感じで、サンタさんも

「努力している子には、きちんと評価するよ」的な存在であって欲しいと願っている。










でね。


うちは毎年、サンタさんへ欲しい物を子供が手紙で書いて、パパが仕事に行く時に


「　現場の近くのポストに投函する」と言う、成り行きだ。

↑どこや？それっ？　という突っ込みはやめてね。





最近では、子供に何が欲しいのかと聞いても、どれを指しているのか、いまいち理解しがたい。





だから、先日　子供達を連れてトイザラスへ行った。

「欲しい物がどれか、サンタさんに教えてあげなきゃいけないから下見に行こう」と誘った。

花梨はこれ。

リカちゃん人形のママ　と、双子の妹の　ミキちゃん＆マキちゃんだって。

まね、女の子のはわかりやすいのよ（私も女だしね）





厳吉はこれ。

仮面ライダーオーズの、なんちゃら・・・・。




だいたいね、男のもんなんて、わかりにくいのよ


仮面ライダーだけでも、シリーズがあるし、

おもちゃの名前はカタカナで命名されていて、難しい。

（　↑　覚えようともしない。興味がないとも言う）


これはね。

仮面ライダーオーズの　DXトライドベンダー　　だって。




知るかっ！！　そんなもん





邪魔くさい事に、こういう人気シリーズの男の子の玩具は売りきれが多いのよ。



朝10：30にトイザラスに到着したのに、

「今日の分は、みなさん並んで買って行かれました」と店員が言う。




たった30分で売り切れ？？！！




どうすれば手に入るのかと聞いたら、毎日電話してきてくれれば、

前日になれば入荷日がわかるのでお知らせします。皆さんそうやって買われて行かれますよ、と言う。




マジかよ、面倒くせーな





別の日に、おもちゃ屋を周った。


リカちゃん人形はあったが、厳吉のは　またもや売りきれだ。


そしたら、意外や意外、普通にイオンに売ってあった。


数百円、高かったけど、面倒くさいので買った。






その日、あちこち買い物に周って、荷物が多くなって　バタバタして

プレゼントを車の後ろのチャイルドシートに放り投げた




そのまま夕方になってしまい、保育園のお迎えに行った。

チャイルドシートに置いてある事をすっかり忘れていて、

車に乗るなり、花梨は袋の中をじーーーーーーーっと見つめている。






私「あっ！！！　やべっ。これはダメ」と言って奪い取った。


花梨「なにこれ！！　サンタさん　もうくれたの？欲しい欲しい！！ちょうだい」


私「まだくれないよ。クリスマスまでない」

花梨「じゃあ、それはなに？」


私「これはサンタさんに渡すやつなの？」


花梨「何でママからサンタさんに渡すの？」


私「・・・・えっとね、花梨達が欲しい物がイマイチわかりにくいんだって、だからママが探してあげたの」


花梨「だってさ、サンタさんはフィンランドの工場でおもちゃを作ってるんでしょ？」


私「・・・ん、そ、そうだね。これを見て作ってくれるんだよ。これは見本」


花梨「じゃぁ、サンタさんに見せたら、花梨ちゃんにちょうだいよ」


私「えっ？？？ダメだよ」


花梨「なんで？新しいの作るんだからいいじゃん」




（突っ込みが激しい）





私「サンタさんは、これを見本にして他にも欲しいと言う子がいたら、

また見て使うんだから。来年も使えるし。ダメだめ」





次の日





花梨「ねえ？まだ渡してないんでしょ？サンタさんに渡すまで花梨ちゃんに貸してよ」


私「えっ？もう渡しちゃったよ。だからない」


花梨「ママ、いつサンタさんに会ったの？」


私「花梨ちゃんが保育園に行ってる間に渡したよ」


花梨「だって、フィンランドって遠いじゃん。どうやって行って来たの？」



（地図で確認してあるからフィンランドが遠いと言う事を知っている）




ああーーー・・・・もう　早かれ遅かれわかる事だから、本当の事を


言っちゃおうかな？？？　


どうしよう？　でも、まだいっか。







私「ママは行ってないよ。サンタさんが取りに来てくれたよ」


花梨「どうやって来たの？飛行機？」


私「・・・・いや・・・・トナカイに乗ってでしょ？」


花梨「トナカイってシャンシャンって鳴らしながら来るでしょ？ママ、聞こえたの？」


私「う・・・・うん。聞こえたよ」





苦しい。







数分後、私は棚の中をゴソゴソ整理していて、

花梨達のプレゼントは棚の上の方に隠しておいた。

身長が低いから上の方なら見えないと思って。






そしたら、花梨は　その棚から　離れた位置まで下がり、棚の上まで見える位置に立っている






花梨「ねえ、あの白と青の袋。トイザラスのやつでしょ？あれに入ってるよね？まだ渡してないじゃん」








こっ・・・・怖い


目には目を・・・・・。


こいつにだけは隠しきれない。


多分、もう限界まで来ている





私「あれは袋だけだよ。もう何も入ってないよ」


花梨「じゃっ、見せてよ。何が入っているか確認するから」

おまえは刑事かっ！






私「花梨ちゃん、もう細かい事は忘れようよ。

サンタさんはきっと持ってきてくれるよ。花梨ちゃんが日ごろ頑張ってる事を見ててくれるから、ねっ」




苦しい・・・・・。

実に苦しい・・・・・





6才って　こんなに賢いのか？






夜、パパが帰ってきて、事の成り行きを一部始終　報告していた。



あーーーで、こーーーーで、あーーーで





車の後ろにトイザラスの袋に入ったリカちゃん人形があって、

ママがサンタさんに渡すって言ってた。

でも、同じ袋があの棚の上に入っているけど、ママは見せてくれない。

でもきっとサンタさんは来るから、花梨ちゃんは、この事を忘れなければいけないの。

わかる？パパ？

花梨ちゃんね、今日　寝たらきっと忘れる事が出来るし、

忘れようと思うの、そうでしょ？パパ？







それから、花梨は　一言も　トイザラスの袋の事を言わない。


苦しい