タランチュラ

花梨の保育園の年長組の女の子で、「親分」がいる。


背が１番高く（男の子より）、体重は30キロ超えをしており、

性格も強く、多少我がままで、園児を従えている女子がいる。




その娘の名は「ひーちゃん」





ひーちゃんは

「あたしが、あたしが」が強い子で、常に仕切りたいタイプ。



でも、顔は可愛く、性格も優しい（お気に入りの子には）

だから、大人から見ても「この子いやっ」と言うタイプではない。


ひーちゃんの　１番のお気に入りの友達は、うちの花梨である。




ひーちゃんと花梨は「お休みの日に遊ぼう」とたびたび約束をしてくるんだけど、

私は、聞くだけ聞いてスルーしていた。




だって、ひーちゃんのお母さんと一言も喋った事がないんだもん。



年少の時にね、担任の先生が結婚するからって、クラスのお母さん方から、

お金を集めてお花をプレゼントしようという話になったんだって。



幹事さんが、お母さん全員の連絡先を知ろうとして、色々なお母さんに声をかけ始めた。



声をかけているうちに、Ａさんに聞くと、Bさんの事も知ってる・・・とか、


Cさんに聞くと、Dさんのも聞ける・・・とかね・・・・

芋づる式で　お母さん方の連絡先を集約できるじゃん。




その時に最後まで、芋づる式で　連絡先がわからなかったのが



27名中

ひーちゃんのママと

私だけだったのよ！！！



あははははは





お互い　「一匹狼」同士なわけよ。




年長になり、色々と親の連絡ごとが増えてくるから、

幹事さんが、携帯電話とメールアドレスを書いてある「アドレスの一覧表」を作成してくれた。





全員が電話番号は書いてあるけど、メールアドレスを書いていない人がいるの。



書いてない人、それは・・・・



日本語がよく理解できていない　「外国人妻　3名」と



ひーちゃんママだけなんだよっ！！！



もちろん、私は書いたよ。



ひーちゃんママ・・・・生粋の一匹狼でしょ？





でね、前に女の子のママだけで、遊んだり飲みに行ったと言う話をブログに書いたでしょ？



それには、ひーちゃんママだけは参加しなかったのよ。



もうね、これぞ　本当の「一匹狼」でしょ？




ひーちゃんママは、見るからに変な人じゃないわよ



よく、いるじゃん、見るからに変なお母さん。



他のクラスのお母さんで、いるんだけど・・・


頭ボサボサで、女性なのか男性なのか理解しにくくて、服装でも判断つかなくて、


化粧もしてなくて、熊みたいで、もちろんブスで、眼鏡が油でくもってて、


髪の毛がいつ洗ったのかわからないぐらいベトベトしているようなお母さんっているでしょ？



いない？絶対いるよね？



イオンとかでも普通に買い物してるじゃん、こんな　↑　お母さん。



お母さんなんだがら、子供がいるのよ。（当たり前だけど）





あたしね、こんなお母さんを見るといつも心の中でこう思うの。



いい？毒吐いていい？











「この女を、どこのどいつが
妊娠させたんだろ？」


っていつも思っちゃうの。

ごめんなさい



あ、ひーちゃんママは、こういうタイプじゃ　ありませんよ


真面目そうな感じの人で、変に群れをなさない感じの人で、

無駄口はきかない・・・・ポリシーを持ってるってイメージの人。

ニコニコ愛想を振りまく人でもないから近寄りがたいんだけどね





でね、話をもとに戻すと。



ひーちゃんから、手紙が時々くるんだけど、年末に来た手紙は、

自宅の地図と住所と電話番号が書いてあったの。



ひーちゃんの字だったけど、地図は明らかに横から親が手取り足とり教えないと書けない地図だった。


それを見た時

「これは相手は本気だな。あちらのお母さんは遊ばせたいと思ってるのかな？」と読んだの。




で、花梨からの返事も地図と住所と電話番号を書いたの。

日曜日なら暇だよって書いたの。



そしたら、土曜の夜に自宅に電話がかかってきてたみたいだけど、

あいにく出かけてて出れなかった。




保育園でひーちゃんに「電話かけたんだよ」と言われた。


「ありゃま！　本当に本気なんだ」と確信したわけ。



仕方がない。

私から　ひーちゃんママに手紙を書いた。


メールアドレスと携帯電話番号を書いた。


これで本気なら、来るな！と。



でも、いつも見る「あの一匹オオカミ風」のお母さんから、

はたまた本当に連絡がくるのかしら？？？？






本当に連絡が来ましたよ。






で、やっと遊べたのが、昨日（1/10）だった。



私は行かないよ


花梨だけが、ひーちゃんちに遊びに行くというスタイルだった。


そんな親しくない間柄で「一緒にどうぞ」って言われても困っちゃうよね




実は花梨だけをお友達の家に遊びに行かせるのは、今回が初めてだった。




前日から、シュミレーションをした。



玄関上がったらどうするんだっけ？


花梨「靴を揃える」


「パパとか他の大人がいたらどうするの？」


花梨「こんにちはって言う」


「そうね。それとお邪魔しますだよね」


私「ちゃんと、ひーちゃんママの言う事を聞いてね。

我がまま言わないと思うけど、相手に合わせてね。

おトイレとか我慢しないで普通に使わせてもらってね。

食べ物や飲み物を出されたらお行儀よく食べるんだよ」


花梨「うん。わかった」


私「何かおもちゃ持って行く？」


花梨「リカちゃん人形を持って行く約束してるんだ」


私「わかった。じゃぁ　リカちゃん人形持って行こうね。

何か先方様に手土産がいるね。何がいいかな？」


花梨「おみやげ？　ママが作るパン　あげれば？」


私「あれはあげられないよ。まだ下手だし。

それにね、ママとひーちゃんのママは喋った事がないし、

相手のおうちにも行った事がないでしょ？

そういう間柄では、手作りの物ってあげないんだよ」



花梨「そうなの？」


私「うん、だいたいね。

ママは相手の台所とか家の中とか見た事がない場合は、相手の手作りの物は食べたくないから。

仲良くなってからだね」



花梨「そうなの？仲良くならないと手作りのはあげないの？」


私「そうね。買った物にしようね」







当日の朝。








私「リカちゃん人形の準備をしよう。リュックに入れて」


花梨「うん」


私「ここの外ポケットにハンカチとちり紙入れておくよ」


花梨「うん。わかった」


私「他に忘れ物ないかな・・・・・・

なんせ、花梨ちゃん１人でお友達の家に行くの初めてでしょ？

普通なら持って行くものとか　あるんじゃないかしら？

何か、忘れてないかな？」ブツブツ・・・ブツブツ・・・・






花梨「あっ！　忘れ物あるよ！トイレットペーパー」






私「な、なんでトイレットペーパーなのよ？」




花梨

「ママ同士が仲良くないのに、うんちしたら、ひーちゃんちの　トイレトットペーパー使っていいのかな？」



私は肩を震わせた




「うん。それはね、貸してくれるよ。大丈夫だからね。

安心して　うんちしてもいいよ」




花梨「いいの？トイレットペーパー使っていいの？」



花梨は大喜びで出かけて行ったとさ