3月の読書メーター
まだアップしてない本も沢山あるのですが、とりあえずまとめメーターです。3月は地震があって、いろいろなことを思った月でした。自分なりに思ったことをブログに書いてみたいなあと思ったことは何度もありましたが、書くにあたって、被災した方々への自分の気持ちをなんと書いていいのか・・・。思うことは沢山あれど、何を書いても空々しいような気持ちになり、ツイッターにちょこちょこと吐き出していました。地元自治体が仙台宮城野区行きの物資を集めているところへ持っていったり、中部電力エリアで停電もしてない中、電力を思うように送ってあげられない中、いつもより電気を消してみたりだとか、募金はしたものの、届くのに思った以上の時間がかかることを知ったりだとか。情報が多いのはありがたいことですが、取捨選択の要をこんなに感じたことはありませんでした。体の外側は日常なのに、気持ちがそちらへついていかない不安定感があります。転勤族で周りに親族がいないことや、だから昼間に何かあった時は一人で子供二人をなんとかしなくちゃいけないということを改めて実感して怖さを感じたせいかもしれません。震災後に初めて読んだ本は有川浩さんでした。くすっと笑わせてもらって、元気をもらった気がしました。2011年3月の読書メーター読んだ本の数:10冊読んだページ数:3516ページ■流星の絆人の持つ二面性が鮮やかに描かれていると思った。思えば伏線も沢山あったのだなあと思いつつ、ラストにがっちり固まった感じ。最後の辺りの活躍がなければ、行成がただのいい人という感じで魅力半減だったかも。ドラマは観てなかったのですが、脳内劇場はドラマキャストで動いていて、なかなかお得な(?)読み応えでした(笑読了日:03月05日 著者:東野 圭吾http://book.akahoshitakuya.com/cmt/10029244■聞き屋与平 江戸夜咄草決してスケールの大きい話ではないけど、すべての物事には「静と動」がちゃんとあって、人間はそれを行き来しているなあという感じがしてくる。主人公の最期をあっさり書いているのも好感。読了日:03月07日 著者:宇江佐 真理http://book.akahoshitakuya.com/cmt/10072940■儚い羊たちの祝宴恐るべしは「バベルの会」ですね。天まで届けという不遜な名前をタイトルにしてるのがそれらしいというか。ある因習や狂気をいろんな切り口で変奏させた短編集という感じ。既読の「黒米澤」作品の中では一番好みのまとまり方です。読了日:03月08日 著者:米澤 穂信http://book.akahoshitakuya.com/cmt/10080462■海に沈んだ町日常の中に一つだけ異物が混じり込んだ世界が堪能できる。その異物がとてつもなく大きかったり、小さかったりするのが面白い。本の装丁、写真、そして紙の白さまですべて誂えられた三崎さんの世界を堪能。読了日:03月10日 著者:三崎 亜記,白石 ちえこhttp://book.akahoshitakuya.com/cmt/10107081■キケン唯一大学だけですね。こういう無意味な部分に全力になり達成感あるのって(笑 それがすごく大切だから子供も大学行ってほしいなあとその部分だけでも思います。私だって語りたいようなことはあったけど、男子「のみ」のあの世界にはやっぱりかなわないなあと羨ましい気持ちと共にしみじみ。読了日:03月13日 著者:有川 浩http://book.akahoshitakuya.com/cmt/10147348■書店員の恋タイトルと装丁につい手にとったクチ。何もおかしいところはないのに、すべてがちょっとずつ非現実的な感じがしてしまったのが残念。ケータイ小説と小説の「中間」辺りの感触。読了日:03月14日 著者:梅田 みかhttp://book.akahoshitakuya.com/cmt/10148225■Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫)本格の王道ですね。しっかり描写(挑戦)されてたのに、全く気付かない私。実は結構キャラがお茶目な方向にも立っているドルリー・レーンの魅力と推理の流麗さで一気に読めました。忘れないうちに「Y」に行かなきゃ。読了日:03月16日 著者:エラリイ クイーン,エラリー・クイーンhttp://book.akahoshitakuya.com/cmt/10176765■ミステリーの書き方「書き方」を知りたいというより、みなさんがどんな風に思って書いてらっしゃるのかを知ることができるのが面白い。テーマもそれぞれの作家さんらしい切り口でとても興味深かったです。読了日:03月22日 著者:日本推理作家協会http://book.akahoshitakuya.com/cmt/10297903■今日を刻む時計―髪結い伊三次捕物余話10年経ったなら「経った」と早く言って・・・。久しぶりだったので、最初の話の途中までの自分の混乱ぶりが猛烈だった。ですが、「君を乗せる舟」の龍之進を思い出すような、なかなかいい結末によかったなーと親目線(笑 読後感抜群に良し。読了日:03月24日 著者:宇江佐 真理http://book.akahoshitakuya.com/cmt/10297947■砂の器〈下〉 (新潮文庫)再読:しかも下巻だけですが。映画館の辺りを山場に一気に結末へ向かう辺りは何度読んでもわくわくする。不自然に名前の明記を避けたりしている部分が気になったが、再読で犯人を知っていたせいだなあ。最初はがっつりミスリードされて読んだ記憶です。犯人側の心情をほぼ書いてないので、今西と一緒に「同情を禁じえない」心境に。結末の配慮とアナウンスにも独特の余韻あり。ただ、急に「今晩すき焼き御馳走するって約束した」と言うのだけは困ります。読了日:03月30日 著者:松本 清張http://book.akahoshitakuya.com/cmt/10396664▼読書メーターhttp://book.akahoshitakuya.com/