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tartaros  ―タルタロス―

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2008.06.15
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カテゴリ:与太話
 四十代半ばの中間管理職のオジサンたちはかわいそうである。家庭では奥さんや子供たちに文句一つ言うことができず、逆に要求だけはいつも突きつけられているのである。やれ、「月給がどうしてこんなに安いのよ」だの、「他の家ではもうコードレス電話なのヨ」だの、「新車が出たから買い替えよう」だの、「友達と一緒にスキーに行きたいから、小遣いを増やして欲しい」など、言いたい放題言われているのである。
 お父さんだって、「家の中の掃除や洗濯ぐらいちゃんとやっておけ」だとか、「コンビニで買ってきたお惣菜をパックのまま食卓に出すな、せめてお皿に盛り付けて、ちょっとは工夫を加えろ」だとか、「スキーに友達と一緒に行く暇があるんだったらもっと勉強しろ」「男友達と二時間も三時間も長電話するんだったら、電話代くらい自分のアルバイト代の中から払ってみろ」などということを一度でいいから怒鳴ってみたいと思っている。だが、もし怒鳴ってしまったらどうなるのだろか、という心配の方が先だって、怒鳴ろうとしても怒鳴ることができないのである。
 怒鳴ってしまうと、奥さんはパートしながらの稼ぎでも自立することができると分かっているから、「じゃ、あなたとは別れましょう。あなたの世話を一日中するために、私は生まれて来たのではありません」と言われてしまうかもしれないと思って、怒鳴れないのである。
 この四十代半ばの中間管理職のオジサンたちは会社の中でも最もかわいそうな存在なのである。
 OA機器の導入とともに、会社の実際の動かし手は二十代の若者と五十代後半の役員との間に移ってしまった。ワープロやパソコンを自由に操作してさまざまな情報を取り出すことができるのは二十代後半のバリバリのヤングと呼ばれる青年たちである。
 中間管理職のオジサンたちは、資料を作るのもまだまだ手書きである。ようやくワープロを扱い始めたのであるが、若い女性のように十本の指で器用にタッチメソッドでキーを見ないで操作するなんてことはまずできない。一本の指でポツン、ポツンとキーを押している。「ワーアマオジサン」と呼ばれるゆえんである。
 コピー機の前でも立ち尽くしてしまう。若い社員のように会議のための資料を人数分、裏表コピーしてページ順に並べることの操作キーの押し方が分からないのである。一度教えてもらったのだが、あんな複雑な方法を一度で覚えられるほど柔らかい頭ではない。だから若いOLたちはそんな後ろ姿を見て「ピーチ(コピー音痴)さん」と指さしている。
 ファックスを送る時も、十数枚の文書を送り終わるまでファックス機の上に体を乗り出して、その送られてゆく文書を眺めている。まるでその姿は渋谷駅前の忠犬ハチ公そのままということから「忠犬ファックス」とOLたちは呼んでいる。
 パソコンなどはまずキーを触れることができないで、必要な時はいつも顔にほほ笑みを浮かべながら、若手社員に頼むことになる。若手社員は自分の仕事があるので、そういつも良い顔をして管理職の依頼を聞いてくれるわけにはいかない。そこで、頼みづらいのだが、それでもパソコンから資料をプリントアウトしなければ仕事や会議が進まないことになってしまう。そこで、心の中では「こんなやつに何で、おれが頭を下げなければならないのだ」と怒り心頭に発しながらも、表面はほほ笑みを浮かべて、もみ手同然でパソコンを操作してくれるように頼む。それが重なってくると、いつも顔にはほほ笑みが浮かんでいる状態になってしまう。家に帰っても、微笑みを浮かべたままなのである。ところが心の中はOA機器の操作ができないことでうつ状態に陥っている。こういう症状をさして「ほほ笑みうつ病」と呼ぶ。もうこうなると精神科医の門を叩かねばならない。
 こうして、中間管理職のオジサンたちは家庭でも会社でも自分の立場を主張する所が無くなってしまっている。


―――――――


学校で使ってるワープロ長文入力の問題から転載したテキストなんだけど。


>「他の家ではもうコードレス電話なのヨ」

>二十代後半のバリバリのヤングと呼ばれる青年たちである。

>「ワーアマオジサン」

>「ピーチ(コピー音痴)さん」





何、この昭和の終わり頃みたいな空気。
新聞・雑誌・書籍等のテキストを修正して載せているらしいが、もうちょっと時代感覚というものを考えてもいいんじゃないか。










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Last updated  2008.06.15 18:12:44
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