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テーマ:本と出版について(527)
カテゴリ:与太話
何だか、マキシマムザホルモンを試しに聴いてみたらかなりの勢いでツボにハマってしまった。
これは近いうちにCD買っちゃうかも判らんね。 ――――――― ライトノベル作家って儲かるの? やっぱり厳しいんだなあ。 ライトノベル作家に限った話でもないだろうが、文筆で生計を立てる事の何たる難しさよ。売れたら印税でウハウハだろうけど、こういう職業って売れなかったら本当に悲惨なんだと思う 。 一発屋も悲しいだろうが、せっかくデビューしたにもかかわらず、鳴かず飛ばずで一発屋にすらなれなかった人々の苦悩は察するに余りある。 例えば、電撃文庫の新人賞における今までの受賞者を調べてみてほしいのだが、その中で現在でもラノベ界の第一線で活躍している作家は、かなり限られてくるという事実に気がつかざるを得ない。 というか、ぶっちゃけ何人か消えてる。 「電撃文庫」というレーベル一つの、それも電撃小説大賞というごく狭い枠の中でさえこれほどの惨状(?)を呈しているのだから、他のレーベルさえをも含めたラノベ界全体では消えて行った人々はもっともっと多いはずだ。 そしてたとえヒットを飛ばしたとしても、次が売れなければきっと容赦なく……嗚呼。その悲劇は一発屋だけでない、全ての作家に常に付きまとう恐れであるのかもしれない。 だから、「塩の街」でデビューした有川浩や、日常描写中心の「半分の月がのぼる空」がラノベとしては(内容的に)異例の大ヒットを飛ばした橋本紡がラノベを離れて一般文芸に移ったのは、実は非常に賢明な判断だったんじゃなかろうか。 むしろ「ラノベだけじゃ消える」と危惧を抱いての事だったのかもしれない……というはさすがに邪推が過ぎるだろうか? なお、かつてネットでちらっと見かけた話なので信憑性のほどは不明だが、先頃新たにアニメが始まった十年以上続いている某ラノベ作品は、そのシリーズの最新作を出版すると編集部の人間全員が食っていけるほどの収益を挙げるらしい。 言うまでもなくこれは非常に稀有な例だろうが、今ではこの作品に匹敵するほどの大ヒットが果たして誕生し得るか。 「ライトノベル」という娯楽小説のジャンルそれ自体がここ数年で急速に成長し、作家になってその第一線で書き続けたいと考える人々は日本全国にそれこそ山ほど居るのだろうが、その中の何割が夢を叶えられるというのか、そして定期的に売れ続けて作家としての命脈を保てるというのか。 そもそもラノベ市場が急速に発達しているというその時点で、作品それ自体が商品=消費されるべきモノとしての側面をこれまで以上に備え始めているのだとも思われてならない。 つまりせっかくデビューしたとしても、彼の彼女の作品はただ消費されるための存在であり、一時のブームが過ぎ去れば「過去の作品」として忘れ去られるという危険性を孕んでいるのだ。 消費者・読者とはある意味ではイナゴのようなもので、目の前に美味しい食物=面白い作品があればなりふり構わず飛び付いて、それが枯渇すれば=飽きればまた次に移っていく。 イナゴたちによって「あれは美味しかった」と語られ続けるのは、ほんの一瞬に過ぎないブームを超越するよっぽど素晴らしい作品でなければありえない。 先に挙げた某作品が誕生した時代はラノベ自体がまだそれほど発達していなかったのだから、より多くの人々がその面白さに飛びついた、だから今だに名作としてヒットを飛ばし続けているのだ……さすがに暴論だろうが、全く外れているとも言えないだけの自信はある。 年々成長を続けるライトノベルは、毎年のように新たなレーベルが誕生している。それだけ読者が種々様々の美味しい作品を喰う事のできるであろう環境が整えられつつある。 その中で書き続ける作家たち、新たに踏み込もうとする新人作家、そして作家志望の人々……彼らの勇気が蛮勇や無謀の類では無いのだという事を信じたい。 ――――――― あと、過去にもこんな事ほざいてました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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