開戦
入学式オワタ。慣れぬ革靴を履いていたら微妙に靴ずれしたっぽい。とりあえずはこれから2年間、俺は劣等感との飽くなき闘いを繰り広げる事になるのだろうと思う。大学進学者への劣等感勉学の上での劣等感事物に対する視野の狭さによる劣等感思考力の低さによる劣等感イケメンに対する劣等感とか、ひとまずこんな所か。しかし、少なくともそうした逃れようの無い、どうする事もできない逆境へと自らを追い込んだのは親でも友人でも教師でもない。他でもない自分自身なのだ。そうした意味では、これからの2年間は過去の自分自身との対決に他ならない。2年後の現在に笑っているのか泣いているのかは未だ判らないが、少なくとも過去の俺自身のあまりの強さに押し潰されてただただ怯えるだけの生活にはしたくない、と思う。とりあえず、校長式辞が始まる瞬間とほぼ同時に寝入った前の席の茶髪みたいのだけには負けたくない。