和韻生活

今日、ウイスキーに関する本を買いました。




もし僕らのことばがウィスキーであったなら　村上春樹


日曜日に１Ｑ８４を読み終えたことと、土曜日に参加したブロガーイベントのときに
サントリー山崎蒸留所のショップでこの本を見かけたので。


そのブロガーイベントのシングルモルト講座とその後の懇親会で、
サントリー山崎蒸留所の宮本工場長のお話しを聞く機会があったんですが、
そのお話しの中でサントリー山崎が発売されたのは、１９８４年だったとのこと…

しかしその数年後、同社のウイスキーが世間の逆風を受けしばらくの間
蒸留所を閉める事態になったらしいです。

私の記憶では、その時期はちょうどバブル景気の絶頂期で、
洋酒といえば、本場のスコッチやブランデーがもてはやされ、
これまで親しまれてきた定番の同社のウィスキーはかなりバッシングを受けていました。

しかしそれを受けて同社ウィスキーの品質を建て直し、それから１２年後経った
２００１年頃、宮本工場長が山崎12年を飲んだとき
「これだ！」というウィスキーに仕上がっていて、その時がこれまでウィスキー造りに
携わってきて一番嬉しかったと話しておられました。





やはり、トップメーカーにはそれ故の苦労がいくつもあるとお見受けしましたが、
それを乗り越える努力が、現在の山崎の品質を築いているんでしょうね。


ウィスキー造りで何か試みを行っても、その結果が出るのは12年後。

１人の醸造家がウィスキー造りでPDCA（ﾌﾟﾗﾝ･ﾄﾞｩ･ﾁｪｯｸ･ｱｸｼｮﾝ）を回せるのは、
せいぜい３回しかチャンスがないんですね。
（そういう意味合いのことを仰られたと解釈しました）


また、宮本工場長はスコットランド・アイラ島の蒸留所
「ボウモア」への赴任が長かったとのことなので、この村上春樹著の本を読んで、
アイラ島のシングルモルトの世界も感じてみたいと思います。


【モルト】ボウモア　15年　マリナー　750ml



そういえば今年、サントリー「山崎」が発売されてから２５年を記念して、
「山崎　１９８４」が発売されたようですが、


サントリーシングルモルトウイスキー山崎1984

発売当初は、その価格に驚きましたが、ウイスキーの品質を左右する
良質なモルトは非常に貴重との話しを聞くとそれも納得。

ただし、私にはこのウイスキーを飲む財力も資質も無いことは間違いなさそうです。


しかしながら、今回のブロガーイベントに参加して、山崎18年や12年をはじめとする
モルトウイスキーを味わい、貴重なお話を伺ったことで少しはウイスキーの奥深さを
知ることが出来たかと感じました。
（まだまだモルトウイスキーの奥深さを言葉で表現することはできませんが…）


今日買った本「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」の巻末に、
酒はどんなものであっても、それが造られた場所に近ければ近いほど旨いとのこと…

そういう意味では、サントリー山崎に行って樽と同じ空気を吸いながらいただく
山崎12年は最高の贅沢かも知れませんね！