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2005年11月12日
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 『江戸わずらい』(「江戸やまい」ともいう)という病気を聞いたことがありますか?

 今から約400年ほど前、参勤交代で江戸入りした家臣たちに、
怒りっぽくなる、寝込む、肥満になるなどが続出したのです。
 ところが患った侍が国に帰ると、ウソのように治ってしまうという、
不思議な病気だったのです。
 そのため、江戸が悪いんだっということで『江戸わずらい』・・・
江戸特有の風土病として恐れられたそうです。 
 この『江戸わずらい』、正式名称は「脚気(かっけ)」。
現在ではビタミンB1の欠乏によって発症するということがわかっています。

 江戸で発生した原因は当時の食生活にありました。
 当時、主食は、現代と同じく「米」でした。しかし、その当時の貧しい農民たちは
雑穀や玄米を主食にしていたのに対し、江戸の人々は白米を主食にしていたため、
玄米で食べればとれるビタミンB1が、糠とともにそぎ落とされ、摂取不足となったのです。

 東京は 蕎麦、饂飩を扱うお店を「蕎麦屋」といいますが、古くは饂飩も
盛んに食べられていたそうです。 
しかし江戸時代中期以降、江戸では「蕎麦切り」が流行。饂飩を軽んずる傾向が。

 江戸で饂飩よりも蕎麦が主流となった背景には、ビタミンB1を多く含む蕎麦を食べることで、
「江戸わずらい」が防止できたことにもよるそうです。
 時代劇で江戸の町民はよく蕎麦を食べてますよねぇ。自然と食べあわせで
不足するB1を補ってたんですね

 明治に入っても脚気の原因はわからず、年間1万人も死亡者が出て、恐れられました。
 海軍では白米が原因として高木提督が魚、肉、大麦、野菜を加えて脚気の発生率を減少させ、
脚気が食事によって発生するということが証明されました。
 鈴木梅太郎のオリザニン発見後も陸軍は上層部のかたくなさのため、脚気での死者は
増え続けたといいます。
 

 ビタミンB1(チアミン)は糖質(炭水化物)や脂質の代謝・エネルギー化に深く関わっています。
また神経系の刺激伝達にも関係しています。

 不足すると、カラダのあらゆる細胞(筋肉、脳、その他)へエネルギーが行き渡らなくなり、肉体的にも、精神的にも疲労感があらわれます。
 また、腱反射の消失(脚気)症状を引き起こすことになります。
 ほかに、ウエルニッケ・コルサコフ症候群という病気があります。歩行がふらふらし、記憶力が低下するなど中枢神経の疾患です。

 ビタミンB1は、食材から溶け出しやすく、体内でもほとんど貯蔵されないので、
摂取しにくいビタミンです。
 毎日、不足しないよう気を配らなければならないビタミンですから、サプリメントでの
補給も効果的といえるでしょう。

過剰に摂取しても、余分なものはカラダに蓄積されずに排出されます。

 とはいえ、
無駄になるだけですので いっぱい飲めばよいというものではありませんよ!!!!!


多く含まれる食品
 豚肉(特にヒレ)・のしのり・ごま・乾燥大豆・そば粉(全層粉)・玄米など

欠乏症
   脚気(手足のしびれ感、知覚障害、歩行運動失調、全身倦怠感など)
   ウエルニッケ脳症(眼球の運動麻痺、歩行運動失調、意識障害など)

過剰症
   特に確認できず。

 インスタント食品に頼りすぎている人、清涼飲料水やアルコール類を良く飲む人は特に不足し易いので、注意が必要です。 
事実 脚気は現在でも多くの患者が発生しているのです。



あすはB2の予定





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最終更新日  2005年11月12日 22時11分15秒
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