日日是好日

　ビタミンもいよいよ最後　１３個目はビタミンＣです。

　日本では脚気がビタミン欠乏症で猛威を振るいましたが、ヨーロッパで
深刻な問題となったのは、壊血病です。

　遠洋航海時代に船乗りたちに恐れられていたのが壊血病で、多くの人が命を落としました。
新鮮な野菜や、果物が不足したためで、レモン汁が有効なことが知られていました。

　壊血病を防ぐという意味で、ビタミンＣはアスコルビン酸と呼ばれます。
大体の動物では体内で作られますが、人やサルなどの霊長類は作ることができません。

歯茎から出血するのが、壊血病の初期徴候です。

　ビタミンＣはコラーゲンの生成を助けます。
　コラーゲンは細胞をつなぐ役割ですのから、不足すると血管壁の結合がゆるんで
出血しやすくなるのです。

　この他にビタミンＣには、日焼けや皮膚の色素沈着を防ぐ、鉄の吸収を助ける、
免疫のしくみを正常に保つなど、幅広い働きがあります。
　さらに、ストレスを多く受ける人、タバコをよく吸う人は、ビタミンＣの必要量が
増すことがわかっています。
　最近の研究では、がん予防にビタミンＣが効果的という疫学調査結果も出されています。

　ビタミンＡ・Ｃ・Ｅは代表的な抗酸化ビタミンで、心筋梗塞、脳卒中、ガン、などの病気を
誘発するとされる活性酸素を除去します。


多く含まれる食品
　　ミカン・レモンなど柑橘類、キウイ・いちご・メロン・ブロッコリー・
　　菜の花・小松菜・ほうれん草など果物、野菜類

欠乏症
　　　疲労倦怠、顔色が悪い、歯茎からの出血傾向など
　　　壊血病・メルレル・バロー病
　（壊血病の症状は皮下、歯茎の出血から、貧血、筋肉がやせ衰え、心臓障害、呼吸困難を
起こし死にいたる。というものですが、現在ではほとんど見られません。）

過剰症
　　　特に認められない


　 妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時などは多めにとるように注意しましょう。

ただし効果がないのに月余にわたって漫然と使用しないこと。
＆
いっぺんに大量に摂取しても無意味ですよ。

明日はビタミン様物質について