2022年度「賃上げに関するアンケート」 「賃上げ率」3%未満が7割超に、 「実施率」改善は1.3ポイントにとどまる
東京商工リサーチより2022年度に賃上げ実施を予定する企業は71.6%だった。前年度(2021年度)の70.3%から1.3ポイント上昇し、2年連続で増加した。ただ、コロナ前の実施率80%台の水準には届かなかった。 新型コロナ感染拡大の影響を受けた2020年度は、「賃上げ実施率」は定期的な調査を開始した2016年度以降で最低の57.5%にとどまった。コロナ前は「官製春闘」や人手不足などの影響で、企業の賃上げ実施率は80%台の高水準に達していた。だが、回復基調にはあるものの、長引くコロナ禍で、賃上げの実施率はコロナ前から約10ポイント落ち込んだ状態が続いている。 規模別では、「実施する」は大企業77.2%、中小企業70.8%で、前年度の7.4ポイント差から6.4ポイント差に1ポイント縮まった。これは中小企業の賃上げ実施率が、前年度の64.8%から6.0ポイント改善したことが要因。 産業別では、人手不足が深刻な運輸業で、「実施する」が大企業の82.2%(45社中、37社)に対し、中小企業は60.8%(230社中、140社)と、賃上げ体力のある大企業と難しい中小企業との差が拡大した。 新型コロナの感染者数が高止まりし、まん延防止等重点措置の適用延長が続いている。業績の回復が遅れ、先の見通しも不透明な状況下では、人材確保と賃上げの影響は中小企業ほど重圧になっている。Q1.今年度、賃上げを実施しますか?(択一回答)「実施する」、2年連続の改善で71.6%に 回答企業6,781社のうち、「実施する」は71.6%(4,857社)だった。2020年度は新型コロナ感染拡大の影響で、定期的な集計を開始した2016年以降で最低の57.5%まで低下した。 2022年度は2021年度に続き2年連続で改善したが、前年度から1.3ポイントの改善にとどまった。 規模別では、「実施する」は大企業77.2%(831社中、642社)に対し、中小企業は70.8%(5,950社中、4,215社)で、6.4ポイントの差が開いた。ただ、前年度の7.4ポイント差と比べ、規模による実施率の差は縮小した。産業別 製造業は「実施する」が約8割に Q1の結果を産業別で集計した。「実施する」の構成比が最も高かったのは、製造業の78.8%(2,003社中、1,580社)。次いで、卸売業74.7%(1,452社中、1,086社)、建設業73.2%(863社中、632社)、情報通信業69.4%(432社中、300社)の順。最低は、金融・保険業の45.3%(64社中、29社)だった。 規模別では、大企業の農・林・漁・鉱業、建設業、製造業、運輸業で「実施する」が80%を超えた。一方で、中小企業は「実施する」が80%を超えた産業はなかった。 運輸業は大企業の「実施する」が82.2%(45社中、37社)に対し、中小企業は60.8%(230社中、140社)で、規模格差は前年度の16.4ポイントから21.4ポイントに広がった。燃料代が高騰し人手不足も深刻さを増すなかで、体力のある大企業と収益的に厳しい中小企業の差が広がっている。Q2. Q1で「賃上げを実施する」と回答した方にお聞きします。内容は何ですか?(複数回答)「定期昇給」が最多の8割 Q1で「実施する」と回答した企業に賃上げ内容について聞き、4,809社から回答を得た。 最多は、「定期昇給」の81.8%(3,937社)だった。以下、「ベースアップ」の32.1%(1,546社)、「賞与(一時金)の増額」の28.1%(1,352社)と続く。 DX推進でデジタル人材の確保や「ジョブ型雇用」も話題にのぼるが、「新卒者の初任給の増額」は大企業が15.2%(661社中、101社)に対し、中小企業は10.3%(4,148社中、430社)で、大企業が中小企業を4.9ポイント上回った。Q3.賃上げ率(%)はどの程度ですか?年収換算ベース(100までの数値)でご回答ください。最多は「1%以上2%未満」 Q1で賃上げを「実施する」と回答した企業に賃上げ率を聞いた。2,492社から回答を得た。 1%区切りでは、最多は「1%以上2%未満」の36.2%(902社)だった。次いで、前年度最多だった「2%以上3%未満」が33.4%(834社)、「3%以上4%未満」が17.0%(424社)と続く。 賃上げ率「3%未満」は73.1%(1,822社)だった。前年度の「3%未満」は50.8%で、実施率は上昇したが、3%以上の賃上げ率の企業は20ポイント以上減少した。 中央値は、規模を問わず2.0%だった。2022年度に賃上げを「実施する」予定の企業は、現段階で71.6%を占め、新型コロナの影響で2016年以降の最低を記録した2020年度(57.5%)から、2年連続で改善した。 ただ、前年度に12.8ポイントだった回復幅は、今回は1.3ポイントにとどまった。コロナ前の「官製主導」による80%台の賃上げ率を、まだ10ポイント近く下回っている。 新型コロナの収束見通しが立たず、賃上げ企業の割合がコロナ前の水準に戻るには時間がかかりそうだ。 賃上げ率は前年度の水準から大幅に悪化し、賃上げ率「3%未満」の企業は2021年度の50.8%から73.1%まで22.3ポイント上昇している。 産業別では、サービス業などを中心に営業活動の制限が続く一方で、運輸業など人手不足が顕在化した業種もある。賃上げは人材確保へのインパクトが大きい。だが、コロナ禍で売上減少や過剰債務に直面する企業は、賃上げが体力的に難しい現実も垣間見える。今後の経済活動再開に向け、中小企業は人材確保とコストアップの板挟み状態が強まっていることがわかった。---------------------私の意見--------------------これでも日本の賃金が下がり続けているという脳内国家を勝手に妄想し、政権を攻撃する(笑)だから平均賃金が下がった大きな理由は、少子高齢化社会だからだよ。高賃金の還暦過ぎが定年になって退職し、非正規雇用されたから平均の賃金を押し下げたのだ、現役はわずかであるが3%以内の賃金が上がっているのだ。因みに当社も私の報酬含めて3%賃上げしたのだ、インフレ率が上がれば更に賃金を上げるつもりでいる。れいわ新選組もわけが分からい、お金とは本来稼ぐものであって、印刷するものではない、私はベーシックインカムには反対だ、額に汗し仕事を頑張った人が高報酬なのは当たり前だ、昔の人は「働かざる者食うべからず」なのだ、有効求人倍率が1.0倍を超えた時点で、頑張った人が報われる社会でないと私は社会そのものが衰退すると思う。仕事に頑張った人がむくわれる社会こそが国の繁栄になるのだ、だから、適当に働く人、一生懸命に働く人が同一賃金だった、共産主義が地球から無くなったのだ。人材確保こそがどの企業も至上命題なのだ、賃下げなんかやったらその企業は無くなるのだ。国力を上げるには、頑張った人が報われる社会なのだ、格差がついて当たり前だと私は思う。