カテゴリ:介護のお勉強&お仕事
職場の老人ホームにて、食事介助中の出来事。
私が食介をするときには、大体いつも同じ人を担当している。 いつも目を閉じたままで、口に食事を運ぶと良く食べてはくださるものの、 言葉もなく、無表情。 さて、いつもどおりに食事を始めようと 「さ、ご飯にしましょうか」と声をかけた。 すると、ちょっとうなずいてくださったような気がした。 そして、いつもどおりに介助を進めていて、 途中で「じゃ、次は玉子焼きを食べましょう」と口に運んだら 口を閉じたまま、横を向かれた。 「あら、気分じゃなかったですか?じゃあ、かぼちゃの煮物はいかがです?」 と言ったら、口元を緩めて、今度はちゃんと分かるくらいうなずいてくださった。 その後も自分が食べたくないものは、首を軽く横に振り、 食べたいものだと、にっこりと口をあけてくださる。 結局、準備されていた食事は全部召し上がられた。 今までは、口に運ばれたものを黙々と食べるだけだった人が 自分の意思を主張されて、自分の食べたい順番で、完食。 当たり前のように思えるが、介護の現場に行くとそれが当たり前ではない。 それだけに、ものすごく嬉しかった。 「こんなにおいしそうに食べてもらって、うれしかぁ~」 と言ったら、そのかたはささやき声で 「おいしかったよ」とおっしゃった。 ただ、時間に追われている現場では、こういう食介は煙たがられる傾向にある。 やっぱり復帰するなら、ホームヘルパーかな・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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