気象庁のサイトに「日本の月平均気温偏差(℃)」というデータがあります。これは、各月の平均気温の、基準値との差を示すものです。基準値は「1981〜2010年の30年平均値(℃)」です。
世界のデータと異なり、日本のデータはすでに10月の数字が発表されています。
日本の2019年10月の月平均気温偏差(℃)は、「1981〜2010年の30年平均値」に対して「+1.61℃」で、過去2番目の値を記録しました。
10月の気温が高めだったことは、大型の台風が日本に相次いで上陸したことと関連しているのかもしれません。
季節間の相関関係を見ると、興味深い結果が見られました。「世界の月平均気温偏差(℃)」の場合と比べて、季節ごとの気温の推移のデータ間の相関係数の値は低くなっています。特に、夏と冬の相関係数が0.24と小さいので、夏と冬の気温の方向性はほとんど連動していないようです。
今年の夏はそれほど気温が高くなかったので、この冬の気温は高めになる可能性が高いのかもしれません。
あるいは、19年の冬(18年12月~19年12月)は、2月の気温がやや高めだったりしたので、19年の夏の気温が低めになったということなのかもしれません。
相関が低いということは、夏(冬)の気温の傾向で冬(夏)の気温の傾向は予測しづらいということになります。夏と冬の気温偏差の傾向が全く逆方向であれば、「負の相関」ということになりますが、「負の相関」があるわけでもありません。
◆詳細分析は、別ページにあります
より詳細なグラフなどは、こちらの記事にあります。R Markdownのhtml出力をそのまま貼り付けられる「Blogger」のページです。
また、別のページには、季節別の日本の月平均気温偏差(℃)をソートできる表を作成しています。今年の夏(6月~8月)の平均は21番目で、それほど気温は高くなかったようです。
月別に日本の月平均気温偏差(℃)をソートできる表はこちらのページにあります。 ↓下のものは、イメージ画像です。
月別に並べ替えができるので、気温が高かった年、低かった年のランキングを知ることができます。
このデータの並べ替えができる表では、「そういえば、1993年は冷夏でコメ不足ということがあったなあ」といって、思い返すことも簡単にできます。
また、 周期的なのか、西暦の末尾が「9」の年は、暖冬の場合が多い、といったこともわかります。