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2020.02.14
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カテゴリ:データ分析
​​​​中国から多くの観光客が訪れた1月下旬から2~3週間が経っていますが、潜伏期間なども考慮すると、そろそろ、COVID-19の国内感染拡大が進行しているという可能性も高いのではないかと思います。

仮に「基本再生産数 R0」が2くらいだとすると、2の累乗のようなペースで感染者が増加するはずなので、最初はそれほどでもなくても、計算上は、一気に爆発的に増えるはずです。

R0が「4.7~6.6」という説(”The Novel Coronavirus, 2019-nCoV, is Highly Contagious and More Infectious Than Initially Estimated”)​​も出てきているので、かなり感染力が強いという可能性もあります。

シグモイド曲線の形が感染の拡大のあり方を示しています。

チャーター便での武漢からの帰還やクルーズ船とかに目が奪われて、あたかも国内には入ってきていないようなイメージが作られた感がありますが、すでに国内での感染は進行していると考える方がいいと思います。クルーズ船の例から、感染力がかなり強いことがうかがえます。

また、クルーズ船で感染者が多く出ているのは、「検査」が多く行われているからです。クルーズ船と比べて、国内での感染者が少ないのは、検査数が少ないからです。

COVID-19の感染拡大のスピードはSARSと比べてとても速いということがわかっています。あるいは、SARSの感染速度が速くなかったということなのかもしれませんが。

COVID-19に「季節性」があまりなければ、国内での感染は、これから3月にかけて一気に拡大する可能性があると思います。もし、「季節性」が強ければ、気温の上昇によって感染拡大が抑制されるということもあるかもしれません。

いずれにせよ、ある程度、感染が拡大するのは間違いありません。

問題は、重症化率と重症化数がどのくらいになるのか、ということだと思います。

中国のデータからは、重症化率の精度の高い推定値は得られません。もちろん、データ数が少ない日本のデータからも精度の高い推定値は得られません。

検査対象者は、症状が進行している場合が多いと考えられるので、「重症化率」は高くなりがちだと思われます。

中国政府の都市封鎖といった厳戒態勢の施策からすると、かなり「重症化率が高い」ということがうかがえます。データがない中では、インフルエンザレベルとは考えない方がよさそうです。

データ不足の中で、「深刻にとらえるべきだ」とか「それほど心配しないでいい」とかいうことは言えるはずがありません。

重症化率や致死率は「現状のデータでは、わからない」としか言えないと思います。

↓COVID-19の最初の症例は19年の12月と言われています。そこから、約1カ月強で中国の感染者数は大きく増加しました。

日本は、現在、下のグラフの折れ線が始まったところ(45日のところ)なのではないでしょうか。2月下旬にかけて、爆発的な感染者数の拡大が始まる可能性が高いと考えられます。



↓下の図(世界全体の感染者数累計)の横軸は、COVID-19、SARSのそれぞれの最初とされる症例からの経過日数です。折れ線グラフは、日々のレポートが出始めた日から始まっています。

初期段階では、感染者の増えるスピードは非常にゆっくりとしていて、感染が拡大しだすと一気に感染者数が増える、という形のようです。

まさに、新型コロナウイルスの勢力拡大についても、シグモイド曲線の形があてはまるのではないでしょうか。



感染スピード、規模についてですが、とりあえずは、2009年の新型インフルエンザの流行を比較用の基準として見ていくことが考えられるのではないかと思います。

2009年の新型インフルエンザの時は、すぐに「隔離」などが間に合わない状態になり、なし崩しになっていったようでした。今回はどのような状況になっていくのでしょうか。「隔離」はすぐに不可能になっていく可能性が高いのではないでしょうか。

しかし、少なくとも、簡易検査キットがない現状では、「感染者数」は極めて限られた数しか表れてこないと思います。

今後、求められる対策としては、効果があるとされる
既存薬の適用外使用を認めることなども含めて、重症化した場合の治療方法の確立なのではないでしょうか。


↓インフルエンザの週ごとの「定点当たり報告数」の累計の推移(18年シーズンと19年シーズン)(国立感染症研究所のデータからグラフを作成)


↓インフルエンザの週ごとの「定点当たり報告数」(国立感染症研究所のデータからグラフを作成)



↓09年シーズンではインフルエンザが大流行しました。新型インフルエンザへの緊張感があった中でも流行しているので、感染力がより強いとされる新型コロナウイルスは、09年のインフルエンザの感染規模(あるいはそれ以上)になる可能性が高いのではないでしょうか。


↓WHOのサイトでも、感染者数、地域などの「Situation Report」が日々更新されています。関心がある場合は、一日に一度見るといいのではないかと思います。





↓グラフ作成では、下記のJohns Hopkins CSSEとKaggleのサイトのデータを用いています。データファイル作成者に感謝します。
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Kaggleのデータの出所のサイトです。マップがメインのダッシュボードです


↓中国の情報が詳細になっています。マップがメインのダッシュボードです


↓感染者数などのデータがまとまっています。新しい情報も速く反映されているようです。


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 新型コロナウイルス(2019-novel coronavirus)対策もインフルエンザ対策と同じで、手洗い、うがい、マスク着用(咳エチケット)などが対策になるようです。





  病院で使用されているマスクなので安心感があります。医療用不織布首位のメーカー製です。





次亜素酸で除菌、ウイルスを抑制します。




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Last updated  2020.03.14 06:27:39
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