テーマ:毎日、一歩一歩。(2526)
カテゴリ:イーネ・イーネの一歩一歩
恵比寿のイーネ・イーネのお片づけをする約束をしていたので、家族と一緒に行ってきました。 飾っていただいてたゆみの作品や、ゆみの私物類を全部引き上げてくるので、車で出動。 心行くまでお客様をおもてなしした恵比寿イーネ・イーネは、10年近く暮らした感いっぱいの 大量の荷物が、すでに荷造りされて並んでいました。 車で朝早く到着したら、すでに看板は下ろされて店内にありました。 長い間ご苦労様でした。 ワインに合う料理の美味しい店 i_ne2の文字はまだ残っていました。 この色の組み合わせで、ゆみは看板とかメニューをいろいろ作りましたね。 メニューブックも何回も作りました。 ワインフェアのメニューもいつも描き下ろしでした。 楽しいお仕事をいっぱいさせてもらいました! 本当に感謝です。 マスターはもう、自分の荷造りを終えていて・・・ あとはゆみが自分のものを持って帰るだけになっていました。 ワインがぎっしり入ってたのにもう空っぽ。 この煉瓦のアーチはイーネ・イーネの自慢でもありました。 これは直輸入のブリック煉瓦で、本物です。 「このレンガの価値をわかったのはゆみちゃんだけだったから、欲しかったら持っていってください」 「木槌を持ってきて崩したらいいよ」 とマスターが言ってくれたので、この日うちの若者が、ガンガンと崩してみたのですが、 コンクリートで固めてあって、そんなに簡単には取れませんでした。 マスターは何度か荷物を(お引っ越し先に)移動しに行って、ゆみたちは、お隣の備屋珈琲店の マスターにご挨拶。すごくいい方で、(イケメンのお兄さんで)時々お話してたので、 なんだかちょっと寂しいです。 大好きだったモカソフトを最後にいただきました。 外の植木類は、みんなゆみが持って帰って育てることになりました。 こちらの植え替えは、また別に日記に載せます。 結局家の車いっぱいの荷物を持って帰ることになりました。 ゆみがイーネ・イーネに毎日のようにいた時の、もう忘れていたような荷物も出てきて、 懐かしく感慨深い撤退でした。 いろんなことがありましたが、思い残すことはなんにもありません。 できることは精一杯やってきて、ここまで来ました。ここで区切りです。 さて、ゆみが恵比寿イーネ・イーネに呼びたい友人はたくさんいましたが、 マスターが最後にここにもう一度来るべきだと唯一指名したゆみの同級生が、 ファミリーで来てくれました。 先日の「平泉展」に来てくれたことをマスターに話したら、 「ぜひもう一度イーネ・イーネに」ということで、実現させてくれました。 2011年02月07日 嬉しい再会第二弾。同級生が着てくれた「平泉展」の思い出。セピアな写真付き。 ゆみと彼の小学校時代の写真載っています。 同級生君は、ゆみがいる頃、時々イーネ・イーネに来てくれたのですが、その時来てた彼女が 奥様になってくれてたのです。 彼は、福岡に転勤になって、イーネ・イーネに来ることもなくなったのですが、行く前に彼女に 「一緒に行きませんか?」とプロポーズしていたようです。 やるじゃん!今では超かわいい3歳のお嬢さんのパパ。 彼は当時、ゆみが帰ってからもマスターと長く話していたようで、マスターにとっても、 かわいい後輩。最後に会えてうれしそうでした。 ゆみは先日の展覧会ではかわいいお花をいただいてるので、 そのお礼も兼ねて、プレゼントを用意しました。 ゆみの手描きのお皿と、小物のセット。お嬢ちゃまにはピンクのくまちゃん。 これはハートを押すと、「I love You!」って言うんです。 同級生のお子さんだけど、ゆみにとっては孫みたい。すっかり仲良しになりました。 ・・・すっかり落ち着いてしまえるこのコーナーで、その時々のお客様と過ごした日が何度もありました。 ゆみの友達と朝まで語り合ったこともありました。大切にしたい思い出がいっぱいのこの場所。 最後に、マスターとゆみが同じ学び舎で過ごした思い出を語り合える人を迎えられて、 この場所にとっても、ゆみたちにとってもうれしい限りです。 最後の地鶏の赤ワイン煮をマスターがとっておいてくれました。 初めてイーネ・イーネに来た時に、同窓会でお手伝いで立ちっぱなしだった時、仲良しのミーコが 「ゆみちゃんも何か食べなよ」といきなり口に放り込んでくれた地鶏の赤ワイン煮。 「何これ、おいしい!!超本格的な味!」とゆみは声をあげました。 マスターが、当日はぜひ味わってほしい、とメールで言ってた地鶏の赤ワイン煮は、 愛情をかけて煮込んだ優しい味がしました。 ゆみがここで一番感激したお料理で、イーネ・イーネのキーワードでした。 それを、その時会場で一緒に過ごした同級生と共に味わえるなんて、感無量です。 彼は本当においしそうに、最後の骨までしゃぶってくれたので嬉しかった。 そういえば、その後、一人で通ってくれた時もいつも注文してくれましたっけ。 今、改めて聞いてみれば、この人も同窓会の時、ゆみのことイーネ・イーネの従業員だった と思ったそうです。 ゆみが働いてるお店だから、ここが会場になったのだと。 まさかこの日、ゆみもマスターと初対面だったとは思ってなかったそうです。 さて、ゆみたちの通っていた学校にお嬢様を「お受験」させたいと奥様。 母校の校風について、自分たちが感じてることを大人になった今、先輩や後輩たちと 振り返って話すことが多くなっています。 ゆみが思うにそれは、「みんな違って、みんないい」という、金子みすゞさんの私の一節に 集約されてると思うのです。 ゆみたちはそれを当たり前として、教育されてきたので、かけっこが早い子、歌がうまい子、 絵が上手な子、それぞれのいいところを必ず先生もみんなも見つけてほめてくれたんです。 「~ができる」というだけじゃなく、一見目立たない子にもちゃんと眼を注いで、 その行いを個性としてほめて伸ばしてくれてました。 ゆみなんか、全然おとなしくて、総合的には全く優秀じゃない子だったのですが、 読書感想文や作文ならゆみちゃんだよね、国語の教科書を読むときの声がいいよね、とか、 みんなが一つでも二つでも褒めてくれることで、自分にもいいところがあるんだ、と、 全然自分を卑下しない、ひがまない子でいられたのです。 そしてみんなもそういういい部分を尊重して、尊敬しあって過ごしてきたんでした。 人の価値は成績じゃない、ということを知らず知らずのうちに身に着けてきたので、 今でもゆみは、人を見るとき、その人がどんな学校を出たかなんてまるで関係なくて、 「いったい何が好きでどんなふうに生きてる人なんだろう?」と思うのです。 それは自分たちの中では、当たり前だけど、そうじゃない考え方の人もいるってことを、 大人になって後から知るのです。 同級生たちはみんな、好きなことを存分に伸ばされて、そのままそれに近い職業に就いた人が たくさんいます。 みんな個性を伸ばして頑張っているから、ゆみも、自分が得意なこと、好きなことで頑張ろうと 思えるのだと思います。 もし勉強や成績重視の校風に居たら、自分をおちこぼれだと思っただろうし、好きなことは 単なる趣味の範囲にしかならなかったでしょう。 そういう意味で、同じ学び舎に育った先輩であるマスターが、 ゆみの中にまだ眠っていた個性までも気づいて、引っ張り上げてくれたことが、ゆみの社会人の 第一歩となったことに、改めて大きな意味があったと思います。 その眼のおかげで、好きなことを仕事にすることが出来ました。 好きなことであることさえ、自分では知らなかったのですから、 奥底に沈んで、引っ張り上げるのも大変だったのに、あきらめなかったその意思に、 一生感謝しないといけないね。 そんな話が弾んだひと時でした。 こんな風な、共通認識を持って、原点回帰のような話題を深く追求できるとき、 人は話すのが楽しいのかもしれませんね。 それはもう同窓生に限らず…。 幾度となくここで、そんな話で盛り上がった思い出があります。 穏やかに幸せで、活躍を続ける同級生に会うと嬉しくなります。 それは私たちの中では男女を問いません。みんな仲間なんです。 そんな認識を改めてできたことは、ゆみの中のイーネ・イーネの締めくくりにふさわしかったと思います。 人に説明するのは難しかった、マスターとの連帯感も、 マスターが同級生君に話すのを聞いていて、同感できました。 心の空が晴れていくような気がしました。 みんなまた、それぞれの道を歩んでいくのです。 不安よりも、希望に満ちて、進んでいくことになるんでしょう。 「みんな違って、みんないい」人生だから。 ゆみがイーネ・イーネにいた時から今までに、イーネ・イーネに来てくれた方々、 お話を一緒にしてくださった皆様、本当にありがとうございました。 お一人お一人にご挨拶はできませんでしたが、皆様に心から感謝しています。 ちゃんとお片づけをして、ゆみのものを撤退してきました。 恵比寿のワインカフェ「イーネ・イーネ」で学んだことを糧として、これからを歩みます。 母校の先輩であるマスターに、一方ならぬお世話になり、成長を助けていただきましたこと、 深く感謝しております。本当にお世話になりました。ありがとうございます。 ゆみ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[イーネ・イーネの一歩一歩] カテゴリの最新記事
|
|