033489 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

TEMPORARY ILLUSION

TEMPORARY ILLUSION

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

REXATH

REXATH

Calendar

Recent Posts

Archives

2024/11
2024/10
2024/09
2024/08
2024/07

Category

Favorite Blog

「失敗が許されない… New! 森の声さん

こーいっちの休憩所… こーいっちさん
2006/07/01
XML
カテゴリ:書籍

●あらすじ●
都市郊外に建設された巨大団地『緋沼サテライト』。
整えられた美しい町並みの裏では殺人事件が頻発している。
町の子供たちは『冒険』を喜びとし、事あるごとに『トレチアがやった』と姿も知らぬ子供の名を使って自らのやったことから言い逃れをする。
人々の記憶は錯綜し『トレチア』の存在はより困惑の渦の中へ。
そしてちっぽけな人間の死などまるで無関心かのように、緋沼サテライトには異変の兆候が現れ・・・・・。

 

殺人は起こりますが決して推理小説ではなく、よくあるジャンルで強いて分類するならホラーでしょうか。

ですが殺人者の一応の所の顔は読者に対して明らかにされるので、本自体に書いてあった粗筋の『幻想小説』というのがまさにぴったりでしょう。

『一応の所の』と言いますのは、殺しの首謀者『トレチア』は1人ではありません。

実際に行動を起こしている『トレチア』を読者は見るわけですが、子供たちの記憶の中で1人歩きしてできた『トレチア』もまた畏敬すべき対象である『トレチア』そのものです。

そこに純然たる区別は存在せず、したがって『トレチア』はかつてそれを畏敬していた者たちの心の中を含めて多数存在します。

『トレチア』は誰か、あるいは何なのか?

これを突き止めることができた登場人物もまた存在しませんが、読者はこのことに否応なしに惹きつけられます。

 

ただ物語全体としては非常に暗い話。

テンポもあまりよくない。

緊張感は存在しても、それがぶった切りにあって『!』とかいう場面は期待できない。

これらは読者を赤黒くモヤモヤした状態に置くのを意図している以上仕方ないのかもしれませんが、それだけじゃいまいち楽しめませんでしたね。

終わり方も盛り上がっていた『トレチア』との因果関係はよく見えず、なんだかなぁ~~と思ってしまいます。

読むものがない時には読んでみては?という程度です。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006/07/01 10:33:40 PM
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X