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テーマ:戯曲を読もう!(3)
カテゴリ:戯曲を読もう
皆さま、おはようございます
大変お待たせいたしました。 戯曲を読もう!第2回目は、予告編でもお伝えした、フランスの劇作家、ジャン・ジロドゥ作、 「ジークフリート」。 お読み頂いてる方々に1回目の時にお話している、お約束事。 図書館などでお読み頂ける作品は、 結末は書きませんので、是非ともご一読を。 今回も戯曲全集ございますが… 結末まで、数回に渡り書かせて頂きます。 いつも通り、翻訳者の先生の訳をもとにワタクシ流解説となります。 どうか、数回に渡る更新ですが、 お付き合いくださいませ。 記憶を失ったある男の物語…です。 では、開演。 ジークフリート。 四幕。 安堂信也訳 ジャン・ジロドゥ戯曲全集白水社刊より 主な登場人物 ジークフリート…国務長官、ドイツの政治的リーダー エヴァ…彼の秘書、私生活でのパートナー ジュヌヴィエーウ゛…カナダから来たという、フランス語の家庭教師 フォン・ツェルテン…ドイツの政治家 ロビノー…カナダから来た、ジュヌヴィエーウ゛の同行者。 時…1921年1月12日 場所…ドイツのゴータという街の待合室(1幕目) エヴァが、 ジークフリートへの面会者のチェックをしている。 今日も沢山の面会者がいるらしい。 政治家ツェルテンがやって来る。 ジークフリートのことが、語られる。 戦争の終わり頃、 記憶も何もかも失った一人の男。 エヴァは、彼を介抱し、彼にドイツの言葉を教えていた。 そして、七年後の今では、ジークフリートの言葉に民衆の指示がある。 ツェルテンは、革命を起こそうと企んでいた。 ツェルテンに招かれた、二人のカナダ人の客。 ジュヌヴィエーヴとロビノー。 二人もジークフリートの面会者である。 ジュヌヴィエーウ゛は、震えていた、 寒さからではなく、「何か知らせを受けるように思えるから」 ジュヌヴィエーウ゛は、七年前、戦争で恋人ジャークを行方不明で失っている。 カナダ人になりすましやって来た二人のフランス人。 ツェルテンは、時代を変えようとしているこの時期に二人に止まって欲しいと言う。 フランス語の家庭教師のカナダ人として。 やがて、ジークフリートが姿を現す。 ジュヌヴィエーウ゛は、一瞬、声を失う。 目の前に居るのは、七年前、行方不明になったジャーク…。 踵を軽く合わせて、ドイツ式の挨拶をする、ジークフリート。 毎晩、六時頃、一時間の休憩を取るとき、フランス語の授業をして欲しいと、 ジュヌヴィエーヴに言う。 そして、お互いの会話の早さを決めるため、何か、フランスの古典の長台詞を話して欲しいと。 失った二人の、ジャークとの時をしゃべり出すジュヌヴィエーウ゛。 「春が来た時、サンジェルマン通りの菩提樹が最初の葉をひろげた時、私たち二人は、五時頃、 クリニューのキャッフェの方へ降りていったわ…」 「ジャーク」と呼びかけるが…。 「ジークフリート!」と、呼びにくるエヴァ。 「呼んでいますので!」ジークフリートは、エヴァと共に部屋をあとにする。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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