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カテゴリ:漫画好きに捧げるアート案内
久しぶりにアートの話です。
昨日は京都国立近代美術館へ家族で出かけて参りました。 日本画に興味が無いという方も、まあ見てください。本当にため息が出るほど美しかったのですよ。 この人の絵の特徴は、細密描写と、独特な装飾性にあります。
それからもう一点、「この人は日本画家なのか!?」と疑ってしまう屏風があります。「鳥獣花木図屏風」というのですが、モザイクのように四角いタイルのようなもので構成されているのがわかるでしょうか。
ちょっと小さすぎてわからないでしょうか。これ、一つ一つ手で描かれた升目なんです。片方の屏風に約4万6千個の四角で構成されているそうです。何ともいえないモダンさで、現代の画家が描いたと言われても信じてしまうのではないでしょうか。そして、この鳥や動物達の奇妙で愛らしいこと。若冲がどうしてこのような動物達を知ったのか、どれをどのくらい実際に目にしたのかとても気になりました。不思議でユーモラスでとても楽しい世界です。こんな屏風を座敷に飾ってみたいものですねえ。
その他に、長沢芦雪という人の「白象黒牛図屏風」というのも面白かったですね。この人の絵はまた大胆な筆遣いが特徴で、流れるような線の躍動感がとても気持ちよかったです。とりあえず、この屏風の牛と象の大きさに感動して、何だか笑みがこぼれてきます。この悠々とした大きな動物に寄り添う、白い子犬と黒い鴉が、絵のポイントになっているところがまた心憎い演出になっています。
この画像、ミュージアムショップで買った絵葉書なのですが、線で折るとミニ屏風になるんです。なかなかおしゃれですよね。
今回の展示は鳥獣画が多くて、子どもも楽しめる展覧会になっていまして、ウチのお子たちも非常に満足した様子でした。日本画なんて地味でつまらないと思っている方も、是非機会があれば本物を見てほしいなあと思います。やはり本物というのはすごいものです。いくら印刷技術が発達しても、肉筆の息遣いまでは再現することはまだ不可能なのです。 それでも美術館が億劫な人は是非伊藤若冲を紹介した本でもいいのでご覧になってくださいね。印刷物でも鳥肌が立つこと請け合いです。
最後に、プライスコレクションの圧倒的な質と量には心底脱帽いたしました。本物のお金持ちというのは庶民の想像を超えていますね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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