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カテゴリ:漫画好きに捧げるアート案内
お友達に京都国立博物館の狩野永徳展の招待券を頂いたので、昨日ダンナと見に行ってきました。 ところで、JRの駅に着くと、とある展覧会のポスターが。 まあ、その話は後に置いといて、永徳です。 こちらが京都国立博物館です。入り口は現代的ですが、本館の建物は重要文化財に指定されている洋風建築なんですって。そして、やはり行列。70分待ちですって。まあ、若冲展を経験した私達には別にたいした試練でもありませんが。いや~、重文の建物の意匠を充分に堪能致しました。 テントの向こうの方まで行列が続いております。(;^_^A ところで、狩野派というと、どんなイメージがありますか? 室町時代から400年間もお抱え絵師として君臨し、城や御殿、寺などの膨大な障壁画を描き続けた画家集団。個人の個性より、狩野派としてのノウハウを重視し、クオリティを保ってきたため、どうしても没個性にならざるを得なかったんですね。 しかし、やはり狩野永徳の真筆は他の狩野派の絵師とは一線を画す魅力がありました。父親の松栄という人はなんだかのんびりとした柔和な絵を描く人ですが、迫力はありません。永徳の息子の絵は、カリスマ絵師永徳の威光の元で育ったせいなのか、お坊ちゃま的な繊細さばかりが目立ち、こちらもパッとしないです。一人永徳の画だけが、見る者を圧倒する力を感じさせるのです。 技巧という面では実はものすごく上手いという風には思わなかったのですが、身体を使って描かれた早くて力強い線の潔さ、思い切りの良さは、そんな小賢しい技巧などを吹き飛ばしてしまうような小気味良さを感じました。 永徳はそんな大画と呼ばれる絵と共に細密画も描いているのですが、こちらはあまりの人の多さに、ゆっくり眺めることも出来ず、流してしまいました。でも、ホントはこういう絵にはニヤリとするような遊び心があったりするんですよね。今月の芸術新潮に永徳の特集があるので、興味のある方は立ち読みでもしてみてください。
さて、冒頭にも言いましたが、私が三十三間堂もお買い物も却下して行こうと決めたのは、これ。 そう。安彦良和原画展! もうすっかり安彦さんの作品も買ってはいなかったのですが、ポスターを見た瞬間目は釘付けになるわ、動悸は早くなるわ。。。白状しますと、「永徳早めに切り上げて安彦さん見に行く」気満々になってました。ハイ。まあ、三十三間堂は逃げへんし。ww 会場に着きますと、アムロとシャアの等身大ロールスクリーンでお出迎え。(何でブライトさんのも無いの?( ̄- ̄)ノ彡ナイナイ)いやもう、ここですっかり気分は高校生に戻ってしまいました。 会場に入るといきなり、ライディーン、ザンボット3、コンバトラーVのロボプロ物。特に豹馬と千鶴VSハイネルの3ショットに鼻血が出そうになりました。そして、ガンダム、ダーティペア、クラッシャージョウ。。。うわ~、高校生の頃の思い出が走 それにしても、紙も画材もごく普通のものを使ってらっしゃいますね。多分マーメイド紙とかミューズコットンといった用紙に、ホルベインのアクリルグアッシュ。とても馴染みのあるもので嬉しくなってしまいますが、上手い人は同じもの使っても全然生かし方が違うんだなあとつくづく感じ入りました。 それと、マンガ原稿見て思ったんですが、ホワイト修正がほとんどと言って無いんですね。美しい原画でした。印刷と違って筆の入りと抜けも見て取れて面白かったです。舐めるように見ました。最近作はまたガンダムに戻ってくるんですが、この辺りは私の知らないガンダム。でもいろいろと主人公達の過去やその後の姿を見られて楽しめました~。
いや~、1日で展覧会のハシゴ。新旧の絵師の作品を見るという面白い経験でした。
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