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テーマ:最近観た映画。(39878)
カテゴリ:今日見た映画
まいったなあ。。。 正直これほど外すとは思っていなかったのだ。 絵本を映画にするわけだから、設定や感情表現にリアルな肉付けが必要なのは解るが、あまりに現実に囚われすぎて絵本を忘れてしまってはそれもまた絵本を映画にする意味も失われてしまう気がする。 例えばプロローグ。 そしてそのまま1昼夜舟を走らせ、ある島へたどり着くのだが、こんな風に中途半端にリアルを追求したために逆にとても嘘くさいエピソードになってしまっている。だって普通10歳くらいの少年が夜の海に一人でボートに乗ってしまったら、次の日には水難事故の新聞記事にでもなっているのがオチだろう。な~んて思ってしまって全く頭がファンタジーに切り替わっていかないのである。 現実から空想世界に入るためには、やはりそれなりの仕掛けが要るのだと思う。原作だと、それは子ども部屋に突然木がにょきにょき生えてきて、その木々の向こうに海が見えるというところから始まる。絵本のマックスはそんな不思議の海に舟を漕ぎ出すのである。このありえない特異な状況こそが夢の世界への入り口なのだ。 映画では、そういった仕掛けも無く、嘘くささを感じたままかいじゅうたちの世界へと踏み込んでいくことになる。 気を取り直してかいじゅうたちと楽しく戯れようと思ったのだけど、そうは問屋が卸さなかった。(_TдT) 何だろう、この陰鬱さは。 かいじゅうたちはマックスの心を写す鏡とでも言いたいのか。 嘘をついている気持ち悪さとか、不必要なまでの鋭い言葉の応酬。 ラストも、(ネタバレのため反転しています)特別何のカタルシスも無いまま突然「帰る」と言い出すマックス。このシーンが、お母さんの「私がいたら何とかしてあげられたのに」という台詞に呼応していることはわかるんだけど、「だから何?」である。その時かいじゅうに言い放つ言葉「きみ達にもママがいたらよかったのにね。」にいたっては、思わず「えーっ」と洩らしてしまった。それをこの孤独なかいじゅうに言うのかと。。。信じられないラストだった。 この映画で、マックスはいったい何を得たのか? 久しぶりにお金を返して欲しくなる映画であった。。。>┼○ バタッ
ああ~、映画見たい。。。
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