カテゴリ:恋愛都市
和室に香の立ち込める、午前零時の畳に、眠り込みし男あり。うつぶせし背に、タオルをかけし人いまはなし。げに夢見し夢は夢の夢なり。ほほえみしその横顔、えも言えぬうつくしき女、あらわれぬ風情。くちもとに垂れし涎、止む無し。白磁のごとく白き女、男に癒し与えし、ありし日の幻のやうな、そのひかりのまばゆさ、男めざむ。
「どうしたの」 そこは東京の15Fの寝室で、その女が彼に聞いた。 「いま、京都にいた」 「夢をみたのね」 女は彼を見た。それはあの白い女だった。 男は思った、これは夢だ。 その女にKISSをした。 眩暈のあと、不意に香をかいだが、男はすぐに気を失ってしまった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 26, 2006 09:57:43 PM
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