カテゴリ:音楽
また一つ巨星堕つ!
ビ・バップ~現代まで常に第一線で活躍し、 アイデンティティに満ちた音色で常に聴衆を感動させた、 アルトサックス奏者・ジャッキー・マクリーン氏が 逝ってしまいました。 例えは悪いもののマイルスのように商業的に成功していた わけではないものの、大学で教鞭をとったり、自分のバンドには若手を起用したりと、ジャズ界の将来の発展に寄与していたことは、 関係者には周知の事実でした。 日本における彼の評判というと、 第一に挙げるのは、「レフト・アローン」の名演奏でしょう。 実際は、不世出の女性ヴォーカリスト・ビリー・ホリデイの最晩年のピアニストだった、 故マル・ウォルドロンの作品として世に出ているため、メロディを奏でるサックス奏者が 誰であるかは、それほど熱心でない人には関心がないというのが実情でした。 私が初めてマクリーンを聴いたのもこのアルバムです。 1980年代、角川映画「キャバレー」なる映画で、主人公のサックス奏者が、ジャズクラブで 演奏するのが、この「レフト・アローン」。さらに主題歌としてマリーンがこの曲を 歌っていました。リバイバルヒットではないですが、日本のレコード会社の企画で、 マクリーンと、マルの再会セッション、というレコードが発売されました。 タイトルは確か「レフト・アローン '86」。 (タイトルもそうですが、ジャケットデザインもチープな感じでした) その後、マウント・フジジャズ祭での渡辺貞夫さんとのアルトバトル、 大西順子(P)とのセッションなど、日本人との交流もさることながら、 精力的にレコーディングを行い、発表したアルバムでは、現代的な手法での ジャズを聴かせてくれたのは記憶に新しいです。 追悼として、私の選ぶマクリーンのフェイバリットは、 前述のアルバムの1年前に発売された、Mccoy Tynerの「It's About Time」の3曲目、 「You Taught My Heart To Sing」。 メロディアスなバラッドで、当時FMの某ジャズ番組のクロージングテーマに採用 されていました。マッコイのピアノに、ベーシストはなんとマーカス・ミラー(!)。 彼を偲んで、しばらくはこの曲が脳裏を巡っていることと思われます。 合掌。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 9, 2006 05:17:07 PM
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