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先日、ある旅行代理店に勤めていた方と話す機会がありました。
東南アジア出身の彼は世界各地で新規店舗の立ち上げに携わり、多くの国で活躍してきたグローバルマインドを持った優秀な人材です。 業務に関わる全てのこと、スタッフの募集・採用、更に売上拡大、経理関連業務など全てをこなしてきた方です。 その中で、インドでの赴任中の話が非常に印象的でした。 今やインドには、スズキ自動車をはじめ3,000社以上の日本企業が進出しています。 当然、日本から人材をインドに派遣することになりますが、中にはインドに初めて赴任する場合もあります。今までの生活が全て変わります。 日本のように定刻に来る電車もなければ、バスもない、更には日本では当たり前ですが、シャワーの水すら出ない状況が普通であるといいます。 店舗を立ち上げたばかりの彼は、旅行商品を販売という目的はもちろんありましたが、まず、日本人の方たちの相談によく乗っていたようです。これは、彼の性格であるようですが、まずは赴任して間もない困っている人たち、不安になっている人たちの力になりたい、と考え、水がでなければ、水道配管業者を紹介し、電気がつかなければ対応できる会社を紹介する、ということを行っていました。 しばらくすると、旅行代理店で働く彼のもとには噂を聞いて多くの日本人が相談にくるようになりました。その後、本業の旅行に関する問い合わせも増えたことは言うまでもありません。日本に帰るときのチケットの手配、インドからドバイやシンガポールに行くチケット、ホテル予約の手配の多くを行い、インドで不動の地位を確立していくことになります。 インド人はインターネットよりも、電話やFace to Faceで旅行商品をはじめ、品物を買う習慣がまだまだ強いようです。オンライン旅行会社の世界最大手Expediaはインドに路面店を出しているほどです。 インターネットのサイトを現地で立ち上げ、検索エンジン系の広告に掲載するというマーケティング手法は時代の主流となっており、今や、それらの広告に年間1,000億円を投資し、世界中に認知度を高める企業もあります。 国民性などもあると思いますが、必ずしも時代の主流が正解ではなく、グローバリゼーションの中に、ローカライゼーションを見たような気がしました。 “郷に入っては郷に従え”。実に明快な言葉ですが、この言葉の意味を教えられた気がしました お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013/04/11 12:19:01 PM
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