桃から生まれた桃太郎・・・
吉備団子と共に 有名な桃太郎は 岡山県の桃太郎
私のお話は 歴史から消された 大阪の桃太郎のお話
彼の 悲しみと憤り・・・
大阪にも 桃から生まれた桃太郎がいた 勿論 岡山の桃太郎と同時期
義侠心に厚い ナニワの桃太郎
彼の義侠心は 岡山の桃太郎を凌ぐ程だったらしい・・・
岡山の桃太郎が お婆さんに 吉備団子を持たさけて 出かけた頃
大阪の桃太郎も お婆さんに たこ焼きを持たされ 鬼ヶ島を目指した
大阪の桃太郎が 鬼ヶ島を目指して すぐの事
たこ焼きの匂いにつられて 大阪の犬が やってきた
大阪犬
『 桃太郎さん たこ焼き おくれ !! 』
大阪桃
『 鬼ヶ島まで鬼退治に行くんやけど ついてくるなら やるで !! 』
そう言うと 桃太郎は 犬に たこ焼きをあげた
大阪犬
『 なんやこれ タコが 入ってへんやん !!
アカンでぇ こんなタコ焼き !! 帰るわ・・・ 』
そう言うと 犬は 去ってしまった・・・
桃太郎は 『 なんぼのもんじゃぁ~ !! 』 と言って
気を取り直し 独り とぼとぼ 歩き始めた
それから 暫らくして 大阪のキジが やって来た
大阪キジ
『 桃太郎さん たこ焼き おくれ !! 』
大阪桃
『 鬼ヶ島まで 鬼退治に行くんやけど ついてくるなら やるで !! 』
そう言うと 桃太郎は キジに たこ焼きをあげた
でも 大阪のキジは たこ焼きを 口に入れると すぐに
食い逃げして 飛んで行ってしまった・・・
『 こらぁぁ~ 食い逃げすなぁぁ~ !! 』
桃太郎の声が 空しく 響いた
再び 桃太郎は とぼとぼ 歩き始めた
小腹がすいた桃太郎は たこ焼きを1つ取り出して食べようとした
すると その様子を こっそりと 陰から伺っていた大阪のサルが
桃太郎の手から たこ焼きを ひったくって 逃げていった
『 こらぁ、待てぇぇぇ !! 』
大阪の桃太郎は しばらく追いかけたが
如何せん 大阪のサルは 手癖が悪く すばしこい
大阪の桃太郎は 追いかけるのを諦めて 大阪南港に向かった
すると・・・
再び あの引ったくりサルが やって来て
『 桃太郎さん たこ焼き おくれ !! 』
大阪の桃太郎は ムカッァァ~となって
『 も~、も~たろ~ !! 』
そう怒鳴ると同時に 卒中をおこして倒れてしまった・・・
ああ あわれ 大阪の桃太郎