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カテゴリ:仕事のこと
今日のネコ ~朝帰りでぐったり~ 少し前の話になります。 地元新聞の読者からの投稿欄で私の仕事『フットセラピー』に関するものが 掲載されていました。 50代の女性の方で、内容を要約すると・・・・・・ 【五年前のこと。母親は術後の療養中だった。 本人には知らされていなかったが、発見の遅れたがんだった。 病状は日ごと悪くなり、熱が高く、苦しそうに眉間にしわを寄せて やっと息をしている様子で、会話もどんどん少なくなっていった。 そんな時に思いついたのが母の足を洗うことだった。 母は「もう何年分もきれいになった気がする」とこのときは眉の間のしわも伸ばし、 ほほ笑んだ。 しばらくぶりに見る母のほほ笑みだった。 やがて集中治療室に入るまで、親子の足浴のコミュニケーションは続いた。 今年「福祉機器展」という催しで「フットセラピー」のコーナーを見つけた。 恐る恐る靴下を脱いでセラピストの前に裸の足を出して横たわると、 温かいおいぼりが足の上に置かれ、そうっと足がぬぐわれた。 そのとき不覚にも泣きそうになった。心におしぼりが置かれ、 丁寧に温められ、清められた気がしたのだ。(後略)】 私もセラピストの一人としてこの催しに参加していて、そこでこんな風に 想ってくれていた方がいたことに驚き、そしてうれしかった。 記事を読んで私のほうが涙が出そうになった。 自分自身が習い始めた頃のことを思い出した。 仕事として続けていくとどうしても技術であったり、「なんとかよく してあげたい」というこちらの一方的な思いであったりに走りがちになる。 でも習い始めた頃は本当はもっと単純で純粋な気持ちだった。 甘いかもしれないけれど、それが私がこの仕事を始めた基本だった。 ボランティアではなく仕事としていく上では“心だけではダメ”と いうのはもちろんあるが“技術だけでもダメ”ということかな。 初心に返らされる場面でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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