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Fairy Amalfi

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2016.03.11
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カテゴリ:育児奮闘記
王様

五年前の今日も金曜日だった記憶がある。

あの当時、私は
子供二人を保育園に預けて
本屋で働いていた。

路線脇の本屋だったけど、揺れる寸前に感じた
地響きは異様だったのを今でも覚えている。

会計中でお客さんからのお代を確認してた時に
『ん?』と地響きを感じ、それでも接客中だったので
気が付かないふりをし、お釣りを手に取ろうとしたときに
突き上げられる揺れから大きく振られ
お客さんもレジ内の店員も『地震!?』と声をそろえて驚いた。

直ぐに治まるかと思ったが、揺れ方が一定ではなく
治まりかかるとまた揺れるを繰り返している。
店長は涼しい顔して店内奥で商品を出していたけど
この普通じゃない揺れに怒られるのを覚悟で
店内中のお客さんに
『本が倒れてくる可能性があります!直ちに店外へ避難してください!!
 上からの落下にご注意ください!店内危険です。一旦、店を出てください!』
と大声張り上げお客さんを誘導した。
お客さんの後について
『ここ危ないから、うちらも一回出よう!』と
スタッフみんなも店を出た。

出る時に変に冷静な自分はお会計途中のお客さんの
お釣りと商品も一緒に持って店の外で渡すという・・・^^;
『やだ冷静w』と怖がっていたお客さんが笑ってくれて
凍り付いていた場の雰囲気が少し和んだのも覚えている。

外に避難しても余震は頻繁なのに
それでも店長だけは動じずに奥で仕事をしていた。
だからなのか、社員からは『○ちゃん大げさw』と笑われ
あれだけの揺れがあったのに店内の本は数冊が棚から落ちただったので
一緒に避難したはずのスタッフからも白い目で見られてしまい
居たたまれない気分だった。。。

それでも余震も続くし、大きい余震のたびに
お客さんを外へ避難させを一人でやっていて
社員からは『○ちゃん。いちいちお客さんを追い出すなよ^^;』と
つつかれてしまい『今日は15時30分で上がっていいよ』と帰されてしまった。

店と自宅の間に保育園があった。

余計なことし過ぎたか・・・と反省しながら家路に
自転車で走っていると
防災頭巾をかぶって上履きのまま保護者と一緒に帰る小学生や
中学生にも保護者と思われる人と一緒に帰る子など何人ともすれ違う。
しかし建物の倒壊・道路の異常・停電など特に何も問題なさそう。。。

自分のしたことが間違っていたのか
正しいのか分からないまま変な気分だった。


いつもなら店から直接
保育園に迎えに行き帰るという流れだったけど
昼寝明けのオヤツだろうし、自分の気持ちも落ち着けてから
迎えに行こうと決めて園庭脇を通り過ぎようとすると

園庭に園児と先生が防災頭巾をかぶって避難している。
園舎は電気が消され人影がない。
普段とは雰囲気からして違うので、そのまま通り過ぎるのに
非情な気がしてしまい、そのままお迎えにした。

そしたら、お迎えの一番乗りだったらしく
先生が我が子に『お母さんお迎え来てくれたよ~』と
安心したような表情に変わり、とても嬉しそうに声をかけてくれて
『今、園舎内が物などが落下するなどで危険で
 今日はお荷物も園舎に置いたままでのご帰宅をお願いします』と言われた。

やっぱり関東大震災だったのかな?と思ったけど
帰宅し部屋の中は、何事も無かったように日常のままで
何も落ちてないし、倒れてないし、壊れてもないし電気も付くし。
なので、不安がっている子供にアンパンマンでも見せてやれば
いつも通りに安心するかな?とTVを付けると…

あの津波に飲まれていく田畑のライブ中継が流れていて
状況の見込むの数十分かかってしまった。
で、津波注意報じゃない『津波警報』で
日本列島が真っ赤に点滅し、どのチャンネルでも
今すぐ高台に逃げろを連呼していた。
そう、あのTV東京ですら、この地震と津波を報道していたので
やっとこの地震が普通じゃないって呑み込めたんだった。

TVの画像を写メして、店のスタッフにメールした。
そしたら「すぐそばのマックはガスが漏れたとかで緊急閉店
店の上のスポーツジムも隣の大型スーパーも全部が緊急閉店して
電車も止まっていて、店からも駅からも追い出された人たちが
街中あふれている。なのに、本屋のうちだけ何事もない状態で
開店中だから人が流れてきて「急に繁盛、急に繁盛」みたいになって
違う意味で大変だ」と。。。

震災数日後、各店舗の片づけヘルプに出ていた店長が
戻ってきて朝礼で、本部からの指示です。
『まだ余震が続いているので、もし今後もあの時の様な
 大きい揺れがあった場合は、○ちゃんがあの時やったのと
 同じ事をしてください。自動ドアをOFFにして避難口を確保し
 お客さんの身の安全を優先にして店外へ避難誘導を必ず行う事』

某店舗で避難誘導しなかったために
落下してきた本で怪我をされた
お客さんがいらっしゃったそうで
各店舗の店長に確認したら
ほとんどの店舗で避難誘導が無かったとか
ましてやバイトパートが勝手に誘導とか・・・。

あれから五年。

あの当時、年中さんと2歳の子だった二人は
今では小4と小1に成長し

上の子はあの時を振り返り
「私、お昼寝の途中で一人でトイレに行ったの。
 揺れてるの全然知らなくて、スッキリしてホールに戻ったら
 お友達の◎ちゃんが鼻血だして、何人も泣いてわめいて
 先生たちが布団にもぐって亀さんになって!って大きい声で言ってるから
 避難訓練だったかな?って『先生?』って言ったらさ
 ☆ちゃん!!何してんの!布団で亀になんなさい!って
 掛布団ヴァッサーってかぶせられた」と語り

下の子は
TVで流れる津波の映像や図書館で津波の画像時事禄などを観たがり
「もし地震が来たら、どうしたらいい?もし学校じゃない所で地震があったら?」
と、もしもの時の行動をシュミレーションしている。
まだ小1なのもあって津波がきても走って逃げ切れる前提で
結構、無理な避難方法を考えてたりする。
それでも彼なりに自分の出したシュミレーションを何度も検証し修正しを繰り返し
はじめて言っていた避難方法からすれば大分現実的になってきている。

明日かもしれない、次の瞬間かもしれないと
言われ続けている、関東大震災はまだ起きていない。
最近、東京近辺が震源の地震も起きていない…。
自分が子供の当時から続いている恐怖心は
まだまだこれからもずっと続いていくだろう。





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最終更新日  2016.03.11 15:13:35
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