|
テーマ:イタリアワイン大好き!(738)
カテゴリ:ウンブリア
ウンブリアのDOCG、生産者はパオロ・ベア。やっぱり美味しい。この「やっぱり」ってのがくせ者です。
イタリアワインを好んで、長く、多く、飲んでいると、そこには、イタリアワイン好きだけが持ち得る普遍性のようなものが生まれます。イタリアワイン好きって、偏屈で、こだわりを持って、主観的にワインを捉えている人が多いのですがある種、客観的なワイン観にたどり着くのです。赤ワインで言うと、それは、 ボリュームのある酸、健全に熟したクリアな果実、シンプルな醸造によるさらりと軽い飲み口。 な~んだ「別に目新しさは無いよ」という感じでしょうが、有名フランスワインを多く飲む方(最近のフランスの「ビオ」ブーム好きの方ならば、共感できる方向性かもしれませんが)からすると「酸っぱくて、シリアスさに欠け、薄い」ワインと言われかねない味わいを指しているんです。ただし、逆に言わせてもらえば、たとえば、中途半端なボルドーなどは「酸がぼやけていて、正直さに欠け、飲んでいてストレスを感じる」ワインだったりするんですが...。 話を戻します。この、パオロ・ベアのサグランティノが、まさに、行き着いた感じのワイン。美味しいです。これは、関東の某インポーターO社長が引っ張って来ているものです。そして、先ほどのイタリアワインの普遍性のようなものの王国があるとすれば、まさにO社長は、その国の王のような人なんです。 その王国は、とても住み良く、よその国では、決して味わう事の出来ない宝石を味わえたりもしますが、ふと気がつくと、その普遍性が「個」を凌駕していると感じたりします。 先に上げた普遍性の3要素は、とても個性的なワインを作り出す3要素と言えますが、作り手のスキルが上がるにつれ、方向性を同じくする作り手はある同じトーンを生み出す結果につながると思います。 ただし、これは作り手の問題では無く、同じトーンの作り手のワインを同じテーブルに載せている、インポーターの方向性に起因するものです。 しかし、これは、問題でも何でも無いわけです。その王国は、ある意味では、その普遍性へたどり着いた人々の極楽浄土である訳です。 すなわち、問題は、僕にあります! 僕は、もっと、何でも、飲みたいんです(笑)。品種のウィークポイントがもろに出てしまったり、樽でごまかしてたり、固くて飲めなかったり...文句いいながら、飲みたいんだなぁと思ってしまうんです。ダメダメワインが続くと、ホント、O社長のところのワインが飲みたくなりますが(笑)。(というかビアンコはポンポン抜いてますよ~) 春に、O社長と一緒に飲む機会があったので、一番聞きたかった事をきいたんです。普段も、自分の輸入したワインばっかり飲んでいるのか...だって、普通のインポーターならともかく、ここまでこだわって集めていてら、他の(要はボツにした生産者って事かなぁ)ワインは飲めないだろうと思ったのです。 答えは「YES』でした。 昨年ぐらいから、このブログが取持って、いろいろな方と、ワインを飲む機会が増えました。多くは、イタリアは好きだけど、どんなワインでも、積極的に、飲まれる方達です。「美味しい」という事が一番です。 O社長と上記の新しいワイン仲間は、両極端な位置にいます。でも、僕には、両者共にまっとうに見えます。そして、僕は、その中間にいる...とはどうしても思えません。ワイン好きとして、とても不実な感じがするんです。よりどころは「イタリアワイン」だけで、支離滅裂です。ブログを休んでしまった大きな理由が実はこれでした...やれやれ。こんな話に行き着く予定では無かったんですが...。 とにかく、何にも行き着いて無いんだから、どこへ向かおうが、勝手気ままって事で、ふたたび漂流を開始しました。ワインを美味しく飲みたい! という気持ちは、人に負けないぐらいあると思うんだけどなぁ...やっぱりシニカルな性格が災いするのか、はたして生来のマゾヒストなのか...。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ウンブリア] カテゴリの最新記事
|
|