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カテゴリ:雑記、手記
ようやく2013年のテーマが言葉になりました。ずばり、今年は「名誉ある委任」です。委任、というと、なんだかあまりいい響きはないかも知れません。他力本願なような、少し事務的なような…。
しかし、この字をよく見てみますと、「委ね」「任せる」という語から成り立っています。大切な何かを委ね任せる、ということは、まず受け皿としてそれだけの「委任」に応える対象なり人が存在することが絶対条件です。非常に難しいし、ハードルが高いですね。 さらに、そのような受け皿に恵まれても、いざとなると、大切なことほど、人は委ね任せることができないものです。委任には信頼に加えて、覚悟が必要になります。覚悟して委任し、結果には文句を言わない覚悟も必要です。二段構えの覚悟が必要な訳です。 さて、昨年は、「死との舞踏」を受けて、「吟味」する年でした。予想に反し、それは動的な吟味、少々慌ただしいながらも、未消化にせずとにかく噛み砕いて本物を味わってみるということを目標に掲げてきた訳ですが、それらをいったん経験として内側に携えていよいよ、今度は少し、委ね任せることにトライしてみようと思ったのです。 ただし、これだけアグレッシブに動いた一年で手にしたものすべてを委任するのですから、相当な覚悟が必要になります。つまり、私自身にとって実は、時の流れ、人の流れ、思いの流れに身を任せてみる覚悟ができるか否かを験す、ということが今年の本当のテーマになるのだと思います。 といって、そう悲壮感に満ちたテーマでもありません。なぜ「名誉ある」と頭につけたか。もともと「誉」という字には、「楽しむ」「楽しい」というような意味があるそうです。名誉ある委任とは、つまり覚悟と同時に、心のゆとりの多寡、有無を自問することであります。たとえやせ我慢でも、自分の心にゆとりが作れたら、きっと委任を楽しめるのではないか。どうせ委ね任せるなら、そこにちょっとホッとできるような、ゆとりを伴う楽しい委任であった方がいい。そう思い、「名誉ある委任」というテーマにたどり着きました。 悔いは残したくない。し損じたくもない。だからこそ、「吟味」した本物を信じて委任する。どこまで覚悟ができるか、そして、実り豊かな刈り入れの季節を迎えることができるか、楽しみながら、あたたかいゆとりを自分の内と周囲に拡げながら、この一年を味わっていきたいと思います。(了) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013/01/06 09:18:42 PM
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