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テーマ:今日見た舞台(965)
カテゴリ:映画/エンタメ
モリモトユカリ・プロデュース『語り女たち』(原作/北村 薫)
於 日比谷図書館文化館 地下1階日比谷コンベンションホール(大ホール) 2013年1月18日(金)19:00~21:00 人気作家で直木賞受賞作家・北村薫原作『語り女たち』を下敷きにした芝居は、一人の男性(作家本人を想起させる「作家」という設定)が、実務に長けた弟に一切を任せ、海辺の一室を借りて悠々自適な文筆生活を送る中で、いにしえの異国の王のごとく、その創造のインスピレーションのために「語り女」たちを招いてそれぞれの話に耳を傾けるという筋書き。これを、一人の男優と8人の女性で展開する。 作家独自の世界観をなるべく壊さぬように、という意図から、その脚本は可能な限り原作に忠実に書き起こされているため、台詞の言い回しは独特で、同時にとてつもなく長い。8人の女性は、暗転したカーテン越しの椅子に座って傾聴する作家のために、これを演じ、語りまくる様は演出家の言葉通り実験的である。 しかし、堂々たる男優の力量のため、そこには、傾聴はするが、あくまでインスピレーションの源を前にするだけで、深く語り女たちの内面にコミットしない拒絶的な距離感―一人芝居をさせるような距離感―にすら、断絶しきれないかすかな、しかし絶妙な関係性を紡いで物語を一人歩きはさせない。 結局、原作を読んでいないため正確かははなはだ覚束ないが、語られる話のどれも、それが奇譚めいたものが混じっていたにせよ、「他者 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013/01/21 01:16:30 AM
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