「雪はこんこん・・・
ストーブだんだん外はしんしん山はがいがい炬燵ぽかぽかたばこぷかぷかぼくはうとうとねるばかり」黒澤明監督とともに世界にその存在を知られる小津安二郎監督の即興詩だと高峰秀子は「人間住所録」のなかで書いています。シンと静まり返る中での緊張した撮影風景だったという小津監督にも日常には,こんな茶目っ気があったことなど女優を5才から続けてきた高峰秀子が周りの人々を彼女の独特な観察眼で描いていて面白い本「1999年は,76歳の老女の私にしては良く動き良く働いた。・・・」などと書き,この本は更にその後の平成14年7月に完成しているのです。「私は絵を描き過ぎる。洗濯をするように,縫い物をするように。せっせと働くのが性に合うのか、働かなければ罪悪感があって,体の許す限り何かをしていたい。絵を描くのもそれだけのことである。」と日記に書き, 94才の晩年まで絵を描きつづけた三岸節子。「好太郎と節子」宿縁の二人澤地久枝この本は,今年の5月出版。著者の澤地久枝は75才です。どんよりと曇っていて,読書三昧の1日でしたが,彼女たちの年齢を読み,何だかそわそわしてしまいます。ここでこんな怠惰な生活をしている自分が恥ずかしいような・・・せめて夕食は心をこめて作りましょう。