鉄人
元広島東洋カープの衣笠祥雄氏が、昨日亡くなっていた。71歳だった。死因は上行結腸がん(大腸がん)だったそうだ。日本球界の宝だったと、個人的には思っている。もちろん、2215試合連続出場の記録を持つ、まさに「鉄人」であり、1987年にプロ野球界2人目となる国民栄誉賞も受賞しているが、だから宝というわけではない。彼のプレイスタイルこそ、宝だった。デッドボールを受けようが、ピッチャーに怒りをぶつけることはない。むしろ、「大丈夫だから気にするな」と言わんばかりの心持ち。それこそが宝だ思うのだ。星野仙一氏のような怒りを前面に出すことがない。そこが好きだった。聖人だ。19日に横浜スタジアムで行われたDeNA-巨人戦で、TBSの解説を務めたのが、公の場に姿を現した最後だったという。まだ先週のことじゃないか。声が出づらい状況だったそうだが、最後まで鉄人だった。ご冥福をお祈りします。