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カテゴリ:宝塚歌劇&so on
頭の中で歌がエンドレスに流れている。
昨日観に行った宝塚月組公演「エリザベート」の劇中に流れていた歌が代わる代わる頭の中を巡っている。 無意識に口ずさんでいる。 家の中でならいいけど、外だとちょっとあぶない。 「エリザベート」の本公演は2度目。 前回4月下旬に観たときは2階席だったけど、今回は1階8列目中央寄りで結構なお席だった。 前回でも満足して帰ったけど、今回はさらに大感動。 まさに堪能したというかんじ。 以前、前から3列目中央という幸福なる席で観たことがあったけど、今思えばちょっと舞台に近すぎた。 スターの方々のお顔を肉眼でじっくり拝見できたし、たくさん目も合ったし(と、勝手に思い込んでいる)、相当幸せな気分に浸ったけど、その分舞台全体が視界に入りきらない。 1度に大人数が舞台に上がるとキョロキョロ始終首を振り回していなければならなくて、ちょっと疲れた。 そういう意味で、前から8列目は観劇するにはベストな距離だった。 で、「エリザベート」。 今まで見た演目では1番おもしろかった。 とはいえ、まだ宝塚観劇歴1年という入門者で、劇場ではまだ7回しか観てないのだけど。 音楽は美しいし、トートの彩輝直は妖艶で美しかったし、エリザベートの瀬奈じゅんもすごいサプライズだった(よくぞここまで!、と感動)。 フランツ・ヨーゼフの初風緑のベテランならではの上手さと抑えた演技にぐっときたし、ルイジ・ルキーニの霧矢広夢も下卑た人物像を魅力的に演じてた。 みんながみんな熱演していて、凝った演出がそれをさらに効果的にしている。 舞台の上はとても美しくてとても切なかった。 そりゃ、彩輝直の歌唱力の物足りなさを補うためかマイクの音がちょっと大きくて声を張り上げると、音が割れて耳障りになるとか、本来は男役の瀬奈じゅんの化けぶりに驚かされて、正当な評価としてはどうなのか、とか、ストーリーをわかり易く削りすぎて、細やかな心理描写がわかりにくいとか、あれこれあらを探せば、色々出てくるんだろう。 でも、やっぱりそんな細かいこといいじゃん、と思えるくらいの迫力と熱情で胸がドキドキしてしまったのだった。 演出もよかった。 前から8番目は演出トリックにひっかかるには最適で(2階席だと舞台全体が見えすぎてしまう)、たぶん演出家の狙い通りの効果を味わえたんじゃないかと思う。 劇ラストで、エリザベートがトートと共に昇天したあと、年老いた皇帝姿で物語を終えたはずの初風緑が青年姿で現れ「愛と死の輪舞」を歌い、フィナーレのショーがはじまるのだけど、その語りかけるような歌い方(上手いし!)がフランツの報われなさに重なって、すごく不思議でせつない気分にさせられた。 私にとって、それが劇全体の余韻になってしまった。 そこまでが劇中なのか、と思わせるような(2回とも勘違いした)フィナーレの幕開けだった。 そんなかんじで1日経った今、舞台の熱情で頭がやられている状態に陥っている。 体は機械的に日常生活を送ってるんだけどね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005年05月09日 17時17分45秒
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