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テーマ:TVで観た映画(3878)
カテゴリ:映画
「トゥー・ブラザーズ 」 ■製作年:2004年 ■製作国:フランス イギリス ■監督:ジャン=ジャック・アノー ヨーロッパ植民地時代のカンボジア。 アンコール遺跡で生まれた虎の兄弟。 父虎が銃弾に倒れたことから、離れ離れとなります。 それぞれに街に連れられ、人間社会に放り込まれた2頭の運命はいかに? それぞれの数奇な運命と皮肉な再会が描かれます。 テレビをつけて、何となく見始めた映画でした。 全然予備知識もなかったので、動物ドキュメンタリー映画?なんて思ってたら、家族で見られる感動動物ストーリー映画でした。 虎と人間との関わりを描いているけど、視点は虎中心です。 といってもディズニー映画のように、しゃべったりはしません。 その辺は、リアル重視です。 CGを使わない虎達の演技力は、見ものです。 人や家畜を襲い、人間社会を脅かす理由で殺される虎をはじめとした猛獣。 しかし幼い虎から見た人間たちは、猛獣以上に残酷で恐ろしいです。 狩る方も狩られる方も、それぞれのスタンスがあるけど、残酷さと言う点では、人間の方が上。 我が身を守るためだけに虎を狩るわけではない。 時には力を誇示したいために、時には装飾のために、時には見世物ために。 そういう人間たちのエゴに2頭は翻弄されます。 でも、時代背景からいって、まだ野生動物保護なんていう思想はない時代だから、猛獣は猛獣でしかない。 ほとんどモンスター扱い。 だから、今の時代の発想からは、その時代の残酷さを批判することはできない。 でも、現代において、虎という種がほとんど絶滅寸前(たぶんカンボジアには全くいないのでは?)という事実を鑑みると、なんともいえない気分になります。 良心的人間に描かれる世界的有名ハンターであるエイダン(ガイ・ピアース)と行政長官の息子ラウルの存在は映画のなかではほっとさせられる存在。 だけど、そもそもエイダンの銃によって、子虎は親から引き離されたわけだし(それで、彼も葛藤するけど)……。 少年もたんに無邪気で虎達を救う力を持たない子供に過ぎないし……。 しかし、そこは家族で見られる感動映画。 2頭は、奇蹟的な再会を果たし、そして奇蹟的なハッピーエンドに向かって疾走します。 ありえないでしょ、とつっこむのは簡単です。 が、やはり感動して泣きました。 そしてハッピーエンドの先のハッピーライフまで示唆して、映画は終わります。 だから、 「このあと2頭はどうなってしまうの? 無事に生きられるの?」 と、お子さんが悩まないですっきり寝られるような、配慮の行き届いたエンディングといえましょう。 そういう私も、映画や小説を読んで、エンディングの先の先まで思い悩むタチ。 おかげさまで安心して寝られそうです。 最後に、子虎たちが本当にかわいかったです。 画面いっぱいにくりくりのお目目を向けられて、彼らの無事を願わない人間なんて、絶対にはいない……よね? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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